大学生の就職活動におけるサステナビリティ意識の新指標
近年、若者たちの社会課題への関心が高まりつつあります。特に就職活動においては、企業の環境や社会への貢献、つまりESG経営やSDGsへの取り組みが重要視されるようになっています。このような中、株式会社アイビーネット(本社:愛知県名古屋市)と名古屋大学発のベンチャー企業、合同会社Beyond Myself(本社:愛知県名古屋市、代表社員:加藤大樹、金城学院大学教授)は共同で、大学生が企業のサステナビリティ活動をどのように認識し、評価しているのかを測定する「サステナビリティ意識尺度」を開発しました。
研究の背景
昨今の就職活動では、学生が企業を選ぶ際に重視する要素として、環境への配慮や社会的責任がクローズアップされてきています。しかし、具体的に学生の意識を数値で示す尺度が不足していました。そこで、心理学を利用したアプローチにより、学生の意識や行動傾向を客観的に測定するための新たな指標を作成することが急務とされていました。このプロジェクトには、366名の大学生を対象とした多角的な評価調査が活用されています。
サステナビリティ意識尺度の特長
新たに開発された「サステナビリティ意識尺度」は、以下の3つの要素から構成されています。
1.
イニシアチブ: サステナビリティに対する学生自身の積極的な行動。
2.
価値志向: 学生のキャリアに対するサステナビリティの価値観。
3.
理解・共感: 企業の取り組みに対する共感的理解。
これらの要素に基づき、企業の採用支援や大学でのキャリア教育に役立つデータが提供されます。
具体的な応用
企業にとっては、この尺度を用いることで、ESGやSDGs関連の情報を適切に提示し、求職者にどのように感じられるかを把握することが可能になります。また、企業の価値観に共感する人材とのマッチングを促進できます。一方、大学や教育機関では、サステナビリティ教育やキャリア支援プログラムの効果を具体的に測定し、さらには学生の意識変容に対する影響力を検証することができます。
今後の展望
株式会社アイビーネットと合同会社Beyond Myselfはこの研究の成果を基に、企業の採用コミュニケーション支援や大学向けのキャリア支援ソリューションの開発・展開を進める計画です。「持続可能な社会」を実現するためには、次世代を担う若者たちが主体的に行動する環境を整えることが求められています。
この「サステナビリティ意識尺度」が、若い世代のキャリア選択の助けになることが期待されます。
論文情報
- - タイトル: Development and Empirical Validation of the Sustainability Consciousness Scale for University Students in Job-Hunting Activities
- - 著者: Takumi Imada, Ami Saito, Hitomi Ito, Daiki Kato, Takashi Tsuruta, Mihoko Tsuruta, Aya Futamura
- - 掲載元: Research Square
企業情報
この取り組みを通じて、名古屋の大学生たちがより良い未来を選ぶ手助けができることを願っています。