愛知県のICT活用による老人ホーム検査の革新
2024年8月から11月にかけて、愛知県では福祉局が実施する高齢者福祉課において、ICTを活用した業務効率化のための実証実験「AICHI X TECH」が行われました。このプロジェクトでは、株式会社ユニオンシンクの自社開発ソフトウェア「業務デザイナー クラウド」と「文書デザイナー クラウド」を用いて、有料老人ホームの立入検査業務の効率化が図られています。
実証実験の背景と目的
愛知県では、政令市や中核市を除く地域にある有料老人ホームを対象に、定期的な立入検査を実施しています。この検査は、施設の運営が適切に行われているかを確認するために重要ですが、従来は紙資料を持参し、手書きでの改善指示が求められるなど、非常に手間がかかっていました。
立入検査では、施設での設備の確認や各種帳簿を用いた運営状況の確認が行われ、改善が必要な場合には、その指摘事項を手書きで作成し交付する必要がありました。この一連の流れでは、手作業が多く時間を要するため、当社はデジタル化による業務のスピードアップを目指しました。
検証内容と結果
この実証実験では、株式会社ユニオンシンクが提供するクラウド型ワークフローシステム「業務デザイナー クラウド」と文書管理システム「文書デザイナー クラウド」を導入しました。具体的な施策としては、立入検査時の改善指示事項の作成時間を大幅に削減するとともに、デジタル化により過去の指導記録が容易に参照できる環境を整備しました。さらに、オンライン資料確認システムの導入により、紙の資料を持ち込む必要がなくなり、業務の効率化が進みました。
実証実験は2024年10月17日から11月29日までの間に行われ、23件の立入検査において実施されました。結果的に、全体の事務処理時間が60%削減されるという素晴らしい成果を上げました。特に改善指示事項の入力に関しては、従来30分かかっていた作業が平均4分にまで短縮され、87%の大幅な時間削減を実現しました。
今後の展望
この実証実験の成果は、今後も愛知県内の他の福祉関連業務においても広がることが期待されています。特に、業務プロセスのデジタル化は、福祉サービスの提供における効率化とサービス品質の向上で大いに役立つことでしょう。愛知県の取り組みは、他の自治体にとっても模範となる価値があります。
株式会社ユニオンシンクについて
自社開発ソフトウェア「デザイナーシリーズ」を中心に、業務全体の最適化を目指している株式会社ユニオンシンクは、大阪市に本社を置き、クライアント向けに高品質なソリューションを提供しています。新しい価値をともに創造するパートナーとして、お客様とともに成長し続ける企業を目指しています。
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