高浜市の文化財と鬼師展
高浜市やきものの里かわら美術館・図書館では、「文化財と鬼師展」を開催しています。この企画展では、地域の歴史や伝統に根ざした貴重な文化財と、現代の鬼師たちによる新たな瓦芸術が一堂に会する機会を提供しています。地域に脈々と受け継がれてきた文化を再発見し、現代の感性を通じて新しい価値を見出しましょう。
鬼師の伝統と革新
高浜市は、日本一の瓦生産量を誇る「三州瓦」の中心地です。特に、鬼瓦職人である鬼師の技術は、文化財建造物の修復においても重要な役割を果たしています。本展に参加する15名の鬼師たちは、歴史的な文化財からインスパイアを受けて新しい作品を制作。鬼師たちの技術と現代的な感性が融合した作品を通して、高浜の文化財に新しい視点を提供します。
この展覧会では、地獄や極楽浄土を描いた「六道絵」や「浄土図」、そして地域の祭りや文化に由来する「えんちょこ獅子」など、高浜市ゆかりの貴重な文化財が紹介されます。展示される作品は普段は公開されていないものが多く、貴重な機会です。
展覧会のハイライト
本展では、高浜市指定の有形文化財の中から選りすぐりの12件を展示しています。また、鬼師が手掛けた現代の瓦作品も展示され、来場者は「伝統」と「革新」の両方を体感できる構成となっています。
現在展示されている作品の一つに、神谷慎介が制作した《牛頭・馬頭》や、梶川俊一郎の《阿弥陀如来》などがあります。これらの作品は、2025年に向けた制作が進められたものです。
文化財の現在を感じる
県外にある文化財に使用されている鬼師の復元した鬼瓦や飾り瓦も紹介。これらの中で、製作年や作者の名前が刻まれた銘を確認することができ、見応えがあります。
料理とアートのコラボレーション
展覧会に合わせて、レストランOmiでは特別なコラボランチ「魔王と天使のdéjeuner」が提供されています。このランチは高浜市の文化財「六道絵」と「浄土図」をテーマにした豪華なフルコースで、11月16日から2月15日まで限定販売です。要予約で一日10食限定となっています。
町歩きツアーとワークショップ
12月には「瓦女子」と一緒に「鬼みち」を散策する町歩きツアーが予定されています。瓦の魅力を感じながら、文化財ゆかりの場所を巡る四季満喫のコースです。また、ワークショップも開催され、参加者は自分だけの干支瓦を制作することができます。
文化と歴史を持つ高浜市
高浜市やきものの里かわら美術館・図書館は、地域文化の発信地として重要な役割を担っています。美術館の開館30周年を迎えた今年、このような特色ある展覧会を通じ、多くの人々が高浜の文化を再認識できる機会となっています。ぜひ、訪れてこの特別な展覧会を楽しんでみてください。
イベント情報
- - 企画展名: 文化財と鬼師展〜伝統と革新のカタチ〜
- - 会期: 2025年11月15日(土)〜2026年2月15日(日)
- - 観覧時間: 10:00〜17:00(観覧券の販売は16:30まで)
- - 入場料: 高校生以上500円、中学生以下無料
- - 場所: 高浜市やきものの里かわら美術館・図書館
- - 休館日: 月・火曜日
高浜市を訪れた際には、ぜひこの展覧会に足を運んで、地域の文化に浸る時間をお楽しみください。