名古屋の生活を紡ぐプロジェクトが始動
2027年の夏、名古屋の人々の多様な生き様が一冊の書籍に纏まります。中日新聞社が134年の歴史を踏まえ、新たに立ち上げた『名古屋の生活史』プロジェクトが、それを実現しようとしています。この取り組みは、名古屋に根ざした人々の物語を集め、市民の声を反映した一冊を作り上げることを目的としています。
取り組みの概要
このプロジェクトは、一般公募から選ばれた100人の「聞き手」が、自らの身近な「語り手」となった人々の生い立ちや人生を聞き取り、約1万字ずつ記録する形式を取ります。最終的には、すべての成果を一冊の書籍としてまとめられ、名古屋の生活史が未来に伝わることを目指します。このように市民参加型で進むプロジェクトは、過去の成功事例を参考にして推進されています。
第一弾として刊行された『東京の生活史』は、数々の賞を受賞し、以後『沖縄の生活史』や『大阪の生活史』、『北海道の生活史』など、各地での生活史プロジェクトが高い評価を受けています。『名古屋の生活史』もその流れを受け継ぎ、2027年の出版に向けて着々と準備が進められています。
スケジュールについて
プロジェクトの開始は2023年4月10日で、聞き手を公募中です。聞き手として選ばれた方々は、5月中に選定され、7月には岸政彦教授による研修会が名古屋市で開催されます。聞き手たちは、この研修を通じて取材技術や原稿の書き方について学び、実際の聞き取りや原稿執筆の作業に入ります。
夏にはオンライでのなんでも相談会も設けられ、聞き手たちが執筆に取り組む際の悩みや葛藤に、岸教授が直接アドバイスを行う機会が提供される予定です。このようにしっかりとしたサポート体制が用意され、新たな物語の芽が生まれていくことが期待されます。
岸政彦教授の監修とその意義
このプロジェクトの監修を務めるのは、京都大学大学院の岸政彦教授です。教授は「一般の人々は自分の物語に価値がないと思い込みがちですが、実際には全ての人生には魅力があります。名古屋らしさを浮かび上がらせる100人の物語を楽しみにしています」と語っています。彼の言葉が示す通り、生活史の記録は、個々の経験を通して地域の文化や歴史を掘り下げる貴重な機会です。
名古屋の未来へ
『名古屋の生活史』プロジェクトは、加わる200人の参加者が一緒に作り上げる共同作業です。多様な生き方や考え方を聞き取り、それらを記録することによって、名古屋という地域の豊かさを新たな形で提示することが期待されています。2050年を見据えたこのプロジェクトは、人の声の重要性を再認識し、記録として未来に残すことを目指しています。
名古屋市内で聞き手募集が行われている今、このチャンスを逃さずにあなたも声を届けてみませんか?