アート金属工業、気候変動アクション環境大臣表彰を初受賞！

アート金属工業が初の環境大臣表彰を受賞

愛知県刈谷市に本社を置く株式会社アイシンの連結子会社であるアート金属工業株式会社が、この度「気候変動アクション環境大臣表彰」を初めて受賞しました。この表彰は、気候変動対策に顕著な功績を行った団体や個人に与えられる名誉あるものです。

受賞の背景

アート金属工業は、長野県上田市を拠点に活動しており、地元特産のりんごの不作や気温上昇がもたらす影響を受けています。そこで、経営課題となっている電気自動車の普及に伴う自動車向けピストンの需要減少を背景に、社員のアイデアを基に新たな事業を展開。その結果、注目されたのが「国産コーヒーの栽培」です。

コーヒー栽培への挑戦

アート金属工業は、「コーヒーの2050年問題」をチャンスと捉えました。寒冷地でも栽培できるコーヒー苗を採用し、自社の遊休地を活用したハウス栽培に取り組んでいます。このハウス栽培では、冬期における暖房が不可欠ですが、同社は自動車部品製造で培ったセンシング技術や品質管理・データ解析技術を駆使。地中熱ヒートポンプやハウス環境の自動制御システムを導入し、化石燃料を用いたボイラーに比べて大幅にCO2排出量を削減しました。

受賞の評価と今後の展望

2024年度には約8kgのコーヒーの実の収穫を目指し、将来的には年20kg以上の安定収穫を見込んでいます。また、上田産コーヒーのブランド化や地域農業への技術提供、さらには農業人口の減少や高齢化への貢献も期待されています。環境大臣からは、この取り組みが環境意識の高い企業活動の変革を示すものであるとの評価を受けています。