愛知県常滑市で進化する漁業DX
愛知県常滑市の鬼崎漁協にて、名古屋商科大学ビジネススクールの修了生たちによって設立されたスタートアップ「ウミト・プラス」が注目を集めています。彼らは、最新技術である人工知能(AI)とドローンを駆使し、ノリ養殖におけるカモの食害対策の実証実験を開始しました。この取り組みは、漁業DXの新たなモデルとして地域経済の持続可能性と生産性向上に寄与する可能性を秘めています。
スタートアップウミト・プラスの設立
ウミト・プラスは、名商大ビジネススクールのEMBAコースを修了した納谷沙織さんが中心となり、令和7年2月に名古屋市名東区で設立されました。彼女は、学内の起業/創業支援センターに所属することで、事業開発を進めています。そして、同年4月には鬼崎漁協と連携し、現場での実証実験を始めています。
AIとドローンによる技術革新
実証実験の内容は、海上に設置されたカメラから得られる映像をAIがリアルタイムで解析し、カモを検知すると自動的にドローンが飛行し、追尾して追い払うというものです。この仕組みにより、人手を介さず省力化と効率化を実現し、最終的にはノリへの被害を最大80%削減することを目指しています。近年、漁業界では深刻な人手不足が問題視されていますが、この取り組みはその解決にも寄与することが期待されています。
背景にある納谷さんの情熱
納谷さんは、かつて宇宙ベンチャー企業での経験を活かし、海の栄養分布の可視化に取り組んでいました。その際に鬼崎漁協との出会いがあり、水産業が抱える課題に対するアプローチを本格化させることになりました。彼女は、「トライアンドエラーを経て、生産量を増加し、日本の高品質な海苔を世界に届けたい」と強い意志を抱いています。
学びとネットワークの力
納谷さんは、名商大に入学する前に既に起業していましたが、経営面での不安を抱え、本学での学びを決意しました。修了後には、短期的、また中期的、長期的な戦略構築のスキルや財務に基づく資料作成、論理的なプレゼンテーション能力などを身につけ、経営判断や社内マネジメントに自信を持つことができました。また、教授陣からの継続的なアドバイスや、人的ネットワークも今の事業を支える重要な要素となっています。
地域産業と大学教育のモデルケース
このウミト・プラスの取り組みは、大学教育・起業人材育成・地域産業支援・テクノロジー活用による社会課題解決が融合した先進的なモデルケースです。今後どのように展開していくのか、その進捗が非常に楽しみです。
名商大ビジネススクールでは、社会人を対象とした実践的な経営教育を展開しており、三大国際認証を取得した国内唯一のトリプルクラウン校として、世界基準の教育を提供しています。地域産業の新たな価値を創造する取り組みがさらに広がりを見せる中、ウミト・プラスの成果に期待が寄せられています。