個人の味覚を科学で可視化する新しいワイン「基準のワイン」
愛知県安城市に本社を構える株式会社TasteDatabankが新たに発売した「基準のワイン」は、個々の味覚嗜好を科学的に測定するために設計された革新的なワインです。このワインは、世界中のさまざまなワインを分析し、その特徴を基に作られました。具体的には、甘味、酸味、苦味、渋味、旨味の他、香りや色調を統合した多変量のデータを元に、最も平均的なワインの味わいを再現しています。ここで重要なのは、このワインがただの飲料であるだけでなく、味覚の「物差し」としての役割を果たす点です。
「基準のワイン」は、濃いロゼワインとして提供され、300mlの缶に入っています。希望小売価格は税別で900円。これにより、ワイン初心者から愛好家に至るまで、自分の好みを見つける手助けをする新しいワイン文化を目指しています。
科学的アプローチでワインを分析
開発にあたっては、味覚センサーやGC-MS、FT-IRなどの高度な分析機器を使用し、8000種類以上のワインデータを収集しました。これにより、消費者が本当に好きな味や香りの傾向を正確に捉えることができます。これに続いて、専用アプリ「TasteMap」が登場。このアプリは、「基準のワイン」を飲んだ後に感じた酸味や甘味、コクを入力することで、ユーザー各自の味覚傾向を分析します。
TasteMapアプリの利用法
「基準のワイン」のラベルに記載されたQRコードをスキャンすることで、簡単にアプリにアクセスできます。アプリは用意された530項目の分析データをもとに、導入店舗で取り扱うワインとの照合が可能です。ここで得られたデータを視覚的に可視化することで、利用者は自分の好みに近いワインや新しい味のワインを直感的に見つけることができます。
このような直感的な情報提供により、「なんとなく好き」「具体的に説明するのが難しい」といった感情を、視覚的に理解する新たな体験が生まれます。
小売店での展開
愛知県の小売店は、「基準のワイン」を取り扱うことで、無料でTasteMapアプリを店舗で活用できるメリットがあります。このようにして、流通業者も新たな顧客獲得や売り場作りを効率的に行えるようになるのです。
開発者の言葉
株式会社TasteDatabankの代表取締役、神谷豊明氏は、20年以上にわたりワインの風味を科学的に分析してきた経験を生かし、「基準のワイン」とTasteMapは消費者にとって“おいしい”を科学的に測ることができる仕組みであると強調。しかし、これはスタートに過ぎず、今後はさらに味覚科学を広く社会に還元し、精度の高い味覚推定アルゴリズムの開発を進める意向を示しています。
「基準のワイン」を通じて、自分の味覚を知り、新しいワイン文化を楽しむための一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?