地方企業がバーチャルシステムで描く新たな未来
岐阜県美濃市に本社を置く株式会社ヒオリスが、東海地区において初めて最新鋭のバーチャルスタジオシステム「アキシメトリー」を導入しました。この画期的なシステムは、世界中の放送局で使用されているもので、企業の映像制作環境を一変させる力を持っています。ヒオリスの代表取締役、藤田豊和氏がその意義について語ります。
1. 地方企業が抱える課題
地方には、素晴らしい製品や伝統技術を持つ企業が多数存在しますが、彼らは情報発信力の不足やデジタル人材の流出という2つの大きな壁に直面しています。特に、東京などの大都市と比べてPR活動にかけるリソースが限られているため、「知られていない良い商品」が多く存在し、機会損失が生まれています。また、デジタルスキルを持つ若者が都市部に移住してしまうことで、地方企業はDX(デジタルトランスフォーメーション)や情報発信の内製化に苦労しています。これが地方経済の活性化を阻害する原因ともなっています。
2. Aximmetry×CVPSによる最新の解決策
ヒオリスが導入した「Aximmetry」とキヤノンの「CVPS」を組み合わせたバーチャルプロダクションシステムは、限られた空間でも高品質な映像制作を可能にします。特に、数畳のスペースにグリーンバックがあれば、ニュース番組のセットや近未来的な舞台に瞬時に変身させることが可能です。このシステムによって、従来のグリーンバック撮影を超える、世界品質のコンテンツ制作が実現します。
2.1 限られた空間でも実現可能な大規模プロダクション
このシステムの導入により、地方企業は大きなスタジオや制作スペースが無くても、放送局並みの映像を制作できる環境が整いました。これにより、マーケティングやプロモーション活動が飛躍的に向上する見込みです。
2.2 コストと時間の効率化
また、移動やセットの建設にかかるコストや時間が大幅に削減され、気軽に高品質な映像コンテンツを制作できる環境が整います。これにより、頻繁に動画を発信することが可能になり、企業の認知度向上につながります。
3. 迎賓館「たまぼし」の新たな試み
美濃市に新設された迎賓館「たまぼし」では、350年以上の歴史を持つ文化財を改修した施設が、バーチャルスタジオとしても機能します。伝統的な和室や茶室、洋室が備わったこの複合施設は、多彩な映像コンテンツを一箇所で制作できるため、コスト効率の良いプロモーションが可能です。
特に、たまぼし内のホリゾントスタジオは、リアルタイム合成システム「Aximmetry」を装備しており、クライアントのニーズに合わせた合成映像の制作が実現可能です。地域の伝統建築物を利用したロケ撮影も行えるため、より魅力的な映像表現が期待されます。
4. 産学官連携による人材の育成
ただ技術を導入するだけでは地域の活性化にはつながりません。ヒオリスでは、産学官連携を通じて、次世代を担う学生に向けてAximmetryの教育プログラムを提供することで、人材育成を図っています。地域に根ざした若い才能と最新の技術を繋げ、未来を担うクリエイティブな人材を育成することが目指されています。
5. 情報発信の「民主化」を目指して
このプロジェクトの大きな意義は、地方企業に高度な情報発信能力をもたらすことです。これまで特定の大手企業やメディアしか行えなかった品質のコンテンツを、地域企業が独自に発信できる力を手に入れることで、地域全体の経済活性化が期待されます。企業内で自生する広告スキルが地域に新たな価値をもたらすのです。
6. 未来の展望
ヒオリスは、今回の取り組みを基に、他地域へも展開を進める予定です。また、企業向けには動画制作だけでなく、自社スタジオ構築支援やインハウス動画クリエイターの育成プログラムなども計画しています。岐阜から新たな地方創生のスタンダードを発信し続けます。
結び
新たに導入されたバーチャルシステムを活用し、企業の発信力とデジタル人材育成の促進を目指すヒオリスの取り組みは、まさに地方の未来を切り拓く鍵となるでしょう。岐阜県美濃市から発信する新たな映像制作の可能性に、ぜひご注目ください。