新設された「ヨコタサイバーセキュリティ研究所」を探る
愛知県名古屋市に、株式会社ヨコタエンタープライズが新たに設立した「ヨコタサイバーセキュリティ研究所」が注目を集めています。この研究所は、製造業を中心とした企業の情報を守るための重要な拠点となることを目的にしています。サイバー攻撃が高まる中で、製造業にもその影響が及ぶ現状に対応し、より強固なバックアップ体制を提供するのです。
サプライチェーンを守る重要性
近年、多くの企業がサプライチェーン管理においてサイバーセキュリティの重要性を再認識しています。製造業はその特性上、サイバー攻撃に対して非常に脆弱ですが、その一方で攻撃の影響を受けると全体の生産や効率が大きく損なわれる可能性があります。特に、2020年に日本自動車工業会(JAMA)や日本自動車部品工業会(JAPIA)が策定したセキュリティガイドラインに基づいて、製造業界はますます対策を強化しています。
ヨコタサイバーセキュリティ研究所の取り組み
ヨコタサイバーセキュリティ研究所は、さまざまな取り組みを通じて企業を支援します。まず重要なのが、エンジニア向けのトレーニングです。ここでは、最新の脅威情報や対策方法をエンジニアに定期的に提供し、現場で即座に対応できるセキュリティリテラシーの向上を図ります。さらに、サイバーセキュリティインシデントが発生した場合、研究所が技術的支援を行い、エンジニアをサポートするしっかりした体制が整っています。
特に注目すべきは、IPA情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)の教育支援です。すべてのエンジニアがこの国家資格の取得を目指し、研究所がその育成と支援を担当します。これにより、サイバーセキュリティの専門家を増やし、業界の全体的なレベル向上を目指します。
所長の実力
「ヨコタサイバーセキュリティ研究所」の所長である楢原盛史氏は、タニウム社のチーフITアーキテクトとしても活躍しており、トレンドマイクロやシスコシステムズなどの大手企業での経験を持っています。これまで数多くの企業のセキュリティ対策に関与しており、その実績や視点からも注目される存在です。また、著書「経営者のためのサイバーセキュリティ講義 サステナブルサイバーセキュリティ」も好評を博しており、業界内外からの支持を集めています。
今後の展望
ヨコタエンタープライズは、これまで以上に製造業の競争力を強化するための様々な施策を考えています。特に、派遣されるエンジニアを通じて、サイバーセキュリティリスクに的確に対応できる体制を整え、必要に応じてSOC(Security Operating Center)の設立も視野に入れています。
この新設揺らぐことのないヨコタサイバーセキュリティ研究所は、今後も製造業の安定と成長を支える重要な役割を果たしていくでしょう。愛知県名古屋市が新たに誇る拠点として、企業のセキュリティ対策をさらに強固なものにしていくことが期待されています。