名古屋にオープンした新たな研究拠点「マテリアルイノベーションセンター(MIC)」
2023年6月29日、名古屋市に位置する東レ名古屋事業場内において、期待の新たな研究拠点である「マテリアルイノベーションセンター(MIC)」の開所式が盛大に行われました。この式典には、東レの関係者や名古屋市の大村秀章知事、広沢一郎市長など、多くの来賓が参加し、テープカットが行われました。
MICは、グリーントランスフォーメーション(GX)と次世代モビリティの分野に特化した研究開発(R&D)の拠点です。このセンターは、ポリマーやケミカル、炭素繊維複合材料の専門家が集まり、共同研究と技術の融合を進めることで、持続可能な社会の実現に向けた新素材やプロセスの開発に取り組みます。
先進的研究を加速する新しいシナジー環境
新たに設立されたMICは、約8,600平方メートルの広大な施設で、3階建ての構造を持っています。その特徴は、研究者がシームレスにアイディアを出し合えるワンフロア型のオフィスとラボが設置されていることです。これにより、研究者同士のコミュニケーションを促進し、オープンラボを活用したイノベーションを強化しています。
また、実社会に向けた技術の商業化を目指す中で、試作や加工設備、高度の分析装置が揃っており、先進的なものづくりにも対応可能です。特に3D造形装置を備えた評価・技術実証ゾーンが設けられている点は、注目されるポイントです。
名古屋自動車産業への貢献
愛知県は自動車産業の中心地であるため、MICはこの地域の企業やアカデミアとの連携を強め、構想段階から生じた課題に多方面のエキスパートと協力して解決策を見出す重要な役割を果たします。これにより、新素材や新技術の創出が期待されます。
開所式において、東レの大矢光雄社長は「MICは、新たに科学で社会の未来を紡いでいくための場です。10年、20年先の社会が求める新しい事業の種を生み出してほしい」と期待感を示しました。彼はこのセンターの多岐にわたる可能性が、新たな価値創造と社会貢献につながることを確信しています。
省エネルギーに配慮した次世代施設
MICの設計には環境への配慮もなされており、省エネルギー設備や太陽光発電システムを取り入れています。また、自然採光を活用した設計も特長で、建物は省エネルギー性能表示制度(BELS)に基づき、ZEB Readyの認証を受けています。このような取り組みは、持続可能性を重視した新しい研究のモデルとして、業界においても高く評価されています。
今後、マテリアルイノベーションセンターは、次世代の技術革新を推進し、持続可能な社会の実現に向けた重要な拠点として機能することが期待されています。