豊田市が進める「とよた宇宙プロジェクト」
愛知県豊田市で新たに始まった「とよた宇宙プロジェクト」は、宇宙産業の振興を狙った官民連携の取り組みです。このプロジェクトは、豊田市が誇る自動車関連の技術と水素技術を活用することで、宇宙産業に新たな風を吹き込むことを目指しています。
このプロジェクトを通じて、地域内の企業との技術連携を深めることや、市民への理解促進を図るイベントが多彩に展開されます。特に注目したいのが、豊田市博物館で行われる特別展「深宇宙展」への関連イベントの数々です。
特別展「深宇宙展」の紹介
豊田市博物館にて、2026年1月18日まで開催される特別展「深宇宙展」では、未来の宇宙をテーマにした展示が行われています。特に注目すべきは、H3ロケットに用いられるエノア製の空断熱フレキシブルホースの展示です。このホースは、液体水素や液体酸素を安全に移送するための重要な装置で、宇宙開発に欠かせない技術が詰まっています。
さらに、特別展に合わせて、豊田市から「e-Palette」と呼ばれる電動バスのシャトル運行も行われます。このシャトルバスは、豊田市博物館と名鉄トヨタホテルを結び、11月の特定日に運行されます。予約が必要ですので、お早めにお申し込みください。
宇宙関連展示とワークショップ
2025年11月7日から24日までの期間には、T-FACEA館で「有人与圧ローバー」や月面探査機の模型が展示されるほか、宇宙関連グッズも販売されます。また、11月21日と22日には、宇宙服の展示が行われ、こども向けの特別ワークショップも実施されます。このワークショップでは、宇宙をテーマにした内容を楽しむことができ、参加人数は各回20名程度となっています。
加えて、近未来の体験ができる「XRバス」乗車プログラムもあります。これは仮想現実(VR)や拡張現実(AR)技術を用いて、宇宙の不思議を体験できるコンテンツです。11月21日と22日には、各10回の乗車体験が予定されていますので、こちらも予約必須です。
宇宙教室「人類はなぜ月をめざすのか」
12月7日には、ロケット開発エンジニアによる宇宙教室も開催します。ここでは、「人類はなぜ月をめざすのか」というテーマで講義が行われ、豊田市の宇宙産業振興における新たな視点を提供してくれるでしょう。定員は100名程度で、詳細は市のホームページから確認できます。
この「とよた宇宙プロジェクト」は、未来の宇宙産業だけでなく、豊田市の自動車技術を融合させた新しい取り組みです。宇宙に興味がある方も、まだ関心がない方も、多くの楽しい体験が待っています。ぜひイベントへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。