食品ECサイト利用実態調査
日々の生活がオンラインショッピングによって変わりつつある中、食品購入もその一環として多くの人に浸透しています。株式会社シナブルが行った調査によると、ECサイトで食品を購入するユーザーの実態が明らかになりました。
調査概要
調査は2024年12月に実施され、1,065人を対象に「食品ECサイト」の利用状況を探りました。調査方法はインターネットを用いています。特に注目すべきは、普段の食事用として食品を購入するケースが約70%に達している点です。
ECサイトでの購入頻度と食品の種類
「ECサイトで食品を購入する頻度を教えてください」という質問には、約36%が「1か月に1回」と回答し、次いで「1週間に1回」が17%となりました。この結果は、ECサイトが日常的な買い物というよりも、補充や特定の目的に利用されていることを示唆します。さらに、どのような食品を選んでいるかについても、多様な情報が得られました。
地域別の食品購入トレンド
- - 北海道:米・雑穀(31.8%)、菓子(24.0%)、惣菜・レトルト(16.3%)
- - 関東:米・雑穀(37.0%)、惣菜・レトルト(23.4%)、水(18.2%)
- - 近畿:米・雑穀(35.4%)、惣菜(26.2%)、酒(24.6%)
どの地域でも米や雑穀が高い購入率を示し、日常的に主食として消費されていることが確認できました。また、惣菜や菓子も有力な選択肢です。
ECサイト購入の理由
ECサイトを利用する大きな理由は「外出せずに購入できるから」で54.2%が回答しています。さらに「いつでも注文できるから」(46.0%)や「自宅まで届けてくれるから」(44.5%)も人気の理由となっています。
地域ごとの理由の傾向
地域ごとに見ると、特に中部・四国・九州では「遠方にしか売っていない商品を購入できる」という回答が目立ちます。これは、それぞれの地域が持つ特産品に対するニーズを反映している可能性があります。
購入金額とコスト意識
ECサイトでの食品購入において、1回あたりの平均購入金額は「3,000~5,000円未満」が最多で、次いで「1,000~3,000円未満」と続きます。有名どころの商品をまとめて購入したり、特別な商品を手に入れるための意識が重要な要素となっています。
重視するポイント
価格や送料については、約56.1%が価格を、44.2%が送料を重視すると回答しており、コストパフォーマンス重視の姿勢が際立っています。約90%が送料が無料であることを重視しており、これは購入に至る大きな要因となるでしょう。
不満に感じる点
一方で、ECサイトで食品を購入する際に不満を持つ声もあります。特に「送料が高い」(28.1%)や「商品の実際の大きさや量がわかりにくい」(20.9%)といった意見が共通して見られ、配送料金や情報の透明性が今後の課題となりそうです。
まとめ
ECサイトでの食品購入実態は消費者の日常生活に密接に関連しており、利便性が特に評価されています。今後は消費者のニーズに応えるため、コストパフォーマンスや商品情報の透明性を向上させる必要があるでしょう。ECサイト運営者にとっては、これらの情報を有効に活用し、消費者が納得して購入できる環境を整えることが重要となります。』