愛知県初のミニトマト収穫ロボットが実用化
株式会社トクイテン(名古屋市)が、2026年5月25日に愛知県知多市の自社農場で、自社開発のミニトマト収穫ロボットを実用化しました。このロボットは、持続可能な農業を目指すトクイテンが約3年間にわたり研究開発を重ねてきた成果として位置づけられています。既に栽培スタッフによる日常業務としての運用が始まり、国内でも特に先進的な取り組みとなっています。
背景
近年、日本の農業は急速に人手不足に直面しています。特に、トマト栽培においては収穫や選果作業が労働力の大きな部分を占めており、国内の農業従事者も減少しています。2025年には約102万人まで減少予想されており、農業の効率化が求められています。ミニトマトの収穫頻度は高く、果実が小さいため作業負担も大きいのが特徴です。
開発の成果
トクイテンは、2023年から吸引式収穫ロボットの開発に着手し、2026年4月には、1台で1日に31kgの収穫を達成しました。検査を経て、ロボットが収穫したミニトマトは手作業収穫と同等の品質だと認められ、通常通りに出荷されています。このような実績を元に、今後はさらなる効率化を目指し、栽培スタッフによる運用体制へのシフトがなされました。
自動収穫の流れ
ロボットは火曜と木曜の夕方から運用され、約5時間をかけて農場内を自動で巡回します。収穫適期のミニトマトを選定し、翌朝にはスタッフが収穫済みのものを回収し、選果・出荷に繋げます。収穫量は人間の約半分をカバーしており、週に2回の稼働が行われています。
技術の特徴
この収穫ロボットは「吸引式収穫」が特徴で、果柄の特性を活かしながら、優しい吸引力で果実を傷つけずに収穫を行います。また、AIが果実の熟度を判定し、適切なタイミングで収穫する仕組みが整っています。更に、ロボットは畝間に敷設されたレールを利用して移動し、全方位の移動が可能なホイールによって農場を自律的に巡回します。
共同実証パートナーの募集
トクイテンは、新たに大規模なミニトマト農場での共同実証パートナーを募集中です。自社農場の運用体制を異なる栽培環境に展開し、収穫性能や運用効率の向上を意識した取り組みを進めていきます。
未来の展望
トクイテンは、農林水産省のSBIR事業に採択され、2027年には新たな農場を設立する計画も進行中です。この新農場では6台の収穫ロボットを導入し、さらなる自動化だけでなく、様々な農作業の自動化にも取り組むことを目指しています。代表取締役の豊吉氏は、この取り組みが農業の未来を変える可能性に満ちていると語っています。
会社概要
株式会社トクイテンは、持続可能な農業の実現を目指し、農業の自動化や高い再現性を持つ栽培技術の確立に挑戦しています。また、愛知県知多市で有機ミニトマトの栽培も行っており、今後の新たな挑戦も続いていきます。今後の活躍に期待が高まります。