大学入試の多面的評価に関するセミナー動画公開
学校法人河合塾が、大学教職員を対象としたセミナー「大学入試での多面的評価の実践」のアーカイブ動画を公開しました。このセミナーでは、前・大阪大学スチューデント・ライフサイクルサポートセンター長の川嶋太津夫先生が講演を行い、入試における多面的・総合的評価の重要性とデジタルトランスフォーメーション(DX)が評価実践に与える影響について解説しています。
多面的・総合的評価の背景
少子化やグローバル化の進展を受けて、大学入試の評価方法が変化しています。従来の「教科学力」重視の評価から、思考力や判断力、さらには主体的に学び続ける態度を評価する多面的なアプローチが求められています。このアプローチは、文部科学省の要請にも影響を受けており、現代の学生を適切に評価するための新しい基準となっています。
しかし、実務の現場では、志望理由書や学修計画書といった多くの資料をどのように取り扱うかが大きな課題として浮上しています。これらの資料は、学生の個性や能力を示す重要な要素である一方、それを扱うための効率化が急務です。
セミナーの内容
4月に行われたオンラインセミナーでは、大学教職員を中心に150名以上の参加者が集まりました。参加者の約91.2%が「有意義だった」と答えるほど、内容に満足されています。動画では以下の2つのセッションがアーカイブされています。
1.
基調講演「未来志向の大学入試とは」
川嶋太津夫先生(大阪大学・神戸大学名誉教授)の講演では、多面的・総合的評価が入試において果たす役割や、その意義とともにDXを通じた作業効率化の可能性が議論されています。
視聴リンク(約54分)
2.
事例紹介「J-Bridge System利用大学の事例紹介」
笠原紳先生(宮城大学教授)は、河合塾が提供する「J-Bridge System」を利用した大学の事例を紹介します。このシステムは、受験生からの資料をWeb上で効率良く管理し、入試事務を簡素化するためのものです。
視聴リンク(約24分)
今後の展望
このセミナー動画は、参加できなかった方々にも新たな視点を提供するものとなっています。多面的・総合的評価に関心のある大学教職員は、ぜひこの動画を視聴し、今後の入試に向けたヒントを得ていただければと思います。
また、同時に公開中の「生成AIで作成された志望理由書の評価」セミナーの動画もあり、AIの活用が進む中での評価の実態を知る良い機会です。この分野の進展に関心がある方は、こちらも併せてご覧ください。
生成AIセミナー視聴リンク(約29分)
河合塾では、今後も大学入試の改革を支えるためのリソースや情報提供を続けていく予定です。こうした取り組みは、大学教育における革新だけでなく、次世代を担う学生たちの未来にとっても重要な役割を果たすことでしょう。