Thermalnite量産開始
2025-06-17 17:01:53

名古屋大学発新素材「Thermalnite」量産開始、未来の熱問題を解決する

名古屋発の革新素材「Thermalnite」の量産開始



名古屋大学発のスタートアップ企業、株式会社U-MAPが新しく開発した高熱伝導性素材「Thermalnite(サーマルナイト)」の量産体制を確立し、正式に生産を開始しました。これは、現代のエレクトロニクス産業が直面する熱問題に対する新たな解決策を示すものです。エレクトロニクスが進化を続ける中での熱設計の重要性が高まる中、U-MAPはその解決策を提供しようとしています。

熱問題を乗り越える「Thermalnite」



エレクトロニクス分野における発熱の問題は、製品の信頼性や寿命、エネルギー効率に直結しています。これまでの技術では高熱伝導性の材料を求める際に、強度・軽さ・加工性のバランスを取ることが極めて難しかったのです。そのため、企業は妥協を余儀なくされていました。

「Thermalnite」は、わずかな添加量で驚異的な熱伝導性を実現し、他の性能も兼ね備えています。例えば、従来の電子材料に10%のThermalniteを添加するだけで、熱伝導率が10倍に向上することが確認されています。この特性により、軽量で柔軟性も保ちながら高い熱伝導性能を持つ材料が可能となりました。

また、Thermalniteを数%添加することで、機械的な強度を4倍に引き上げる効果があり、特定の形状を成形したり、液体やペースト状での加工が可能になるなど、設計の自由度が高まります。これにより、新しい成形工程や理念が生まれ、今後の製品開発に豊かな選択肢を提供します。

量産体制の確立と市場投入



U-MAPは、「Thermalnite」の量産性と安定供給の準備を進めてきました。この度、大型の合成炉を用いた生産プロセスを整え、年間数百kg規模での生産を開始しました。これにより、初期の市場ニーズに応えるための安定供給体制が整いました。今後は、さらに需要が拡大する見込みで、増産を計画しています。

次世代のエレクトロニクスを支える期待



「Thermalnite」は、今後のEVバッテリーや、次世代通信技術(5G/6G)、パワー半導体、データセンターなどの分野での利用が期待されています。国内外の企業においてすでに採用検討や応用研究が進んでおり、技術連携や導入評価も活発に行われています。

U-MAPは「Thermalnite」の技術を単体で提供するだけでなく、周辺技術や実装ノウハウも構築し、企業のニーズに応じて柔軟に対応するサポートを提供します。具体的には、独自のハイブリッドフィラー合成技術や用途に応じたコンパウンドプロセスの提案、そして精密な物性評価と実装シミュレーションを行っています。

目指す未来と持続可能な社会



今回の「Thermalnite」の量産開始は、U-MAPの「Goal 2030」に向けた重要な一歩です。この目標のもと、グローバルに展開するキーマテリアルとして「Thermalnite」を位置付け、エネルギー効率の最大化を通じて持続可能な社会の実現に貢献していく考えです。

「Thermalnite」を用いて未来のエレクトロニクスの進化を支えるため、U-MAPは顧客とのコラボレーションを通じて、新たな開発へと進んでいきます。

会社概要



  • - 会社名: 株式会社U-MAP
  • - 所在地: 愛知県名古屋市千種区不老町 名古屋大学TOIC601
  • - 代表者: 西谷健治
  • - 設立: 2016年12月12日
  • - 事業内容: 高熱伝導性材料「Thermalnite®」の研究開発・製造・販売
  • - URL: www.umap-corp.com

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事業開発部広報マーケティングG
担当: 山田
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