ヤマハ製造DXの挑戦
2025-10-10 12:08:01

ヤマハ発動機が目指す製造DX、新技術meviyの導入事例

ヤマハ発動機が目指す製造DX、新たな挑戦の手法



ヤマハ発動機株式会社は、二輪車やマリン製品を中心に、幅広い製造・販売を行っている企業ですが、その成長のカギとなっているのが、AIプラットフォーム「meviy(メビー)」の導入です。これは、部品調達を効率化し、生産性を向上させるための取り組みとして注目されています。

導入背景と製造における課題



同社は、「理論値生産活動」という独自の考え方を掲げ、製造プロセスにおける価値ある作業の比率を最大化することに努めています。この理論を基に、デジタル技術の内製化や現場サイエンティストの育成を進めながら、未来のものづくりを目指しています。しかし、新規設備の開発においては、いくつかの課題が浮上していました。

1. 設計プロセスの複雑さ



まず第一の課題が、3DCADでの設計後に部品調達のために必要な2D図面作成に膨大な時間を要してしまうことです。このプロセスが長引くことで、実際の製造に影響を及ぼしていました。

2. 設計者教育の負担



さらに、設計未経験者に対しては、2D作図の指導が不可欠であり、この教育もまた時間を要する要素となっていました。

meviy導入による効果



しかし、meviyを導入することで、これらの課題が徐々に解消されています。

1. 設計時間の大幅な短縮



meviyを利用することにより、2D図面作成が不要になり、その時間を部品の精度向上や使いやすさの検討に充てられるようになりました。特に、「廉価パーツカウンター」という新しい機能が開発され、障がい者雇用を促進する「ヤマハモーターMIRAI」との協力で、シンプルな部品形状を追求。これにより、ヒューマンエラーを減少させ、使いやすい部品が実現しました。

2. 教育面での貢献



また、新しい技術によって、設計未経験者でもCAD操作を覚えることで、meviyを使ったスムーズな設計が可能になっています。meviyは3Dデータをアップロードするだけで、自動で即時見積もりを提供。これにより、技術情報の習得が容易になり、設計完成までの時間を大幅に短縮することができました。

企業の声



ヤマハ発動機の生産技術本部の佐々木徹氏は、「meviyによって設計プロセスの時間がなくなり、空いた時間を活用してトライアンドエラーを繰り返し、改善を図ることが可能になりました。」と語っています。また、夏目哲也氏は、「meviyの導入により、未経験者でも実際に設計を行い、装置を完成させていくことができるようになった」と述べています。

meviyの概要



meviyは、機械部品の3Dデータを活用し、AIが自動で即時見積もりを行うプラットフォームです。これにより作業時間の大幅な削減を実現し、効率的な部品調達が可能となっています。国内でのシェアは4年連続でNo.1、さらには第9回ものづくり日本大賞において「内閣総理大臣賞」を受賞しています。国際的にもサービスを展開し、製造業における生産性向上に高い評価を得ているのです。

このように、ヤマハ発動機のmeviy導入は、製造分野において新たな可能性を示しています。高まる生産性と効率化の波に乗って、次世代のものづくりがどのように進化していくのか、期待が高まります。


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