日本の発酵文化を支えるビオックの挑戦
愛知県豊橋市に拠点を持つ株式会社ビオックは、室町時代から続く歴史ある種麹メーカーです。2026年を迎え、同社の代表取締役社長である村井三左衛門氏が新年の挨拶を通じて、今後の展望と取り組みについて語りました。特に注目したいのは、現代の発酵業界が直面している課題です。
2025年の振り返り
2025年は、世界的なAI技術の進化や米不足、物価高騰など、様々な側面で激動の年でした。これにより、発酵業界も大きな影響を受けました。特に「麹」という日本独自の文化や技術に対する注目が高まりつつある一方、国内での評価が価格や実際の価値に反映されていない現実を村井氏は指摘します。
「麹」の再評価と国際展開
ビオックは、この状況に対応するためにさまざまな取り組みを行ってきました。スペインのバルセロナで開催された「KOJI THE KITCHEN Academy」や、麹を学問として再定義する「Kojinomy」の提唱は、その一例です。この活動を通じて、麹の利用可能性を広げ、国内外でのその価値を再認識してもらうことを目指しています。
価格評価の見直し
長年にわたり発酵食品は低価格で提供されることが当然とされていましたが、労働力の不足や国際的な物価差の拡大を受け、この価格構造を見直す必要が生じてきています。麹は日本の食文化の基盤として機能しており、その価値を適正に評価することが不可欠です。村井氏は、適正な対価を確立することが日本の食文化を持続させる鍵であると強調しています。
国内外の評価のギャップ
2026年は、麹菌が「国菌」と認定されてから20年の節目の年となります。この20年間、麹を取り巻く環境は大きく変わりました。特に海外では、日本人の手が離れた独自の使用法が進化し、「koji」という言葉が新しい文化として広まりつつあります。この国際的な潮流の中で、日本国内の価格感や供給構造がそのまま通用しない状況も見受けられます。
多様な協力体制の構築
今後、麹の持つ技術的・文化的価値を、地域や用途に応じて適切に提示していくことが求められます。ビオックは、種麹メーカーとしての強みを生かし、醸造業界のみならず、食に関連する多様な分野との連携を強化し、麹の国際市場での拡大に挑戦する姿勢を明らかにしました。村井氏は、これまでの努力をさらに進め、社会実装を目指すとともに、持続可能な発酵文化の創造に寄与することを目指しています。
まとめ
愛知県豊橋市の老舗、株式会社ビオックは、2026年を含む未来に向けた新たな挑戦を計画しています。発酵文化を支える重要な役割を担う同社の活動は、今後も注目を集めることでしょう。ぜひ、ビオックの動向に注目し、発酵文化の新たな展開を応援しましょう。