新型避雷針導入
2025-08-04 11:13:22

インドネシアで初めて導入された新型避雷針『避雷ドーム』の意義とは

インドネシアにおける新しい雷対策『避雷ドーム』



日本のエイトレント株式会社が、2025年3月にインドネシア西ジャワ州の整備工場に新型避雷針『避雷ドーム』を初めて導入しました。この革新的な技術は、雷の発生自体を抑制することで、被害を未然に防ぐことを目的としています。

インドネシアは、赤道直下に位置するため、雷が頻繁に発生します。雷は、送電設備や通信施設に深刻な影響を与えるため、産業活動や地域住民の日常生活を脅かす重大な問題となっています。これまでの避雷針では、雷を引き寄せるために必要な「お迎え放電」を発生させてしまうため、雷による停電や設備損傷を完全には防げていませんでした。

新技術『避雷ドーム』の特徴


「避雷ドーム」は、これまでの避雷針とは真逆のアプローチで落雷を抑制します。専用の電極とキャパシタ構造を持ち、「お迎え放電」の発生を抑えることに成功しました。これにより、雷雲と地面が結びつくことを抑え、落雷を起こしにくくする仕組みです。

日本国内ではすでに4,300カ所以上の実績を持ち、信頼性の高い製品です。電源が不要で、既存の避雷針設備を活用しながらのリプレイスも容易です。また、屋外イベントなどでの利用にも適しており、インドネシアのクレーン車による高所設置でも対応可能です。

インドネシアでの導入背景


インドネシアでの落雷被害が多発している用地周辺に設置された『避雷ドーム』。エイトレントはこの好機を捉え、現地の安全を確保するための取り組みを進めています。国際航空輸送を経て、約2週間で設置を完了させ、即時運用が可能となりました。設置範囲は、例えば高さ20mの位置に設置された場合、半径約100mを保護します。

導入による期待される成果


新型避雷針の導入によって、停電や通信障害のリスクを低減し、高価な機器やシステムの保護が期待されています。それにより修理や交換にかかるコストを削減し、現場で働くスタッフの安全も確保できるというメリットがあります。また、施設全体の信頼性が向上することで、ブランド価値にも好影響を及ぼすでしょう。

今後の展望


エイトレントの社長、井谷 吉利氏は「『雷を抑制する』という新しい避雷針が多くの人々の生活を守っていくことを期待しています」とコメントしています。インドネシア国内の展開を加速させ、今後もさらなる導入を進め、特にジャカルタやスラバヤの大都市圏での採用拡大を目指しています。

エイトレントにとって、この初めてのインドネシアでの導入が成功の第一歩となり、新たな挑戦が始まったことを感じさせます。この取り組みが社会課題解決の一部となり、より安全な環境づくりに寄与することを期待しています。


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