eWeLL社長・中野がポーター賞受賞、実績と戦略を披露した競争力カンファレンス2025

eWeLL社長・中野がポーター賞受賞、競争力カンファレンス2025で戦略を発表

2025年12月2日、東京・一橋大学で開催された「競争力カンファレンス2025」において、株式会社eWeLLの代表取締役社長、中野剛人氏が2025年度ポーター賞を受賞しました。この受賞式と併せて行われたカンファレンスでは、業界の著名な経営者たちと共に、同社の戦略やその背後にある取り組みが語られました。

DXによる在宅医療の質の向上

eWeLLは、在宅医療の質を向上させるためにデジタルトランスフォーメーション（DX）を推進しており、その成果が今回の受賞に繋がりました。中野氏は、経営学者の楠木建教授からのインタビューを受け、競争優位性について明確に説明しました。「日々の看護記録の電子化」に挑戦することで、医療データの蓄積がもたらした多様なAIサービスやレセプト業務への展開が高く評価されたのです。

データのデジタル化により、従来は利活用できなかった医療情報が新たな価値を生み出しています。これに伴い、同社の収益モデルにも注目が集まり、顧客への価値提供に対する強いコミットメントが顧客獲得と収益性を両立させる鍵となっています。

競争優位の源泉

中野氏は、eWeLL独自の収益モデルについても言及しました。通常であれば短期間で収益化が見込まれる売り切り型のサービスが主流の中、eWeLLは“背水の陣”で顧客のニーズに応えることを選びました。この手法は、顧客が心地よく利用できる環境を整えることから始まり、結果として安定した顧客基盤を築くことに成功しています。

具体的には、初期費用を抑え、1回の訪問料金を100円とするプランが顧客の訪問件数を相互の成功基準とし、顧客の利益を優先する仕組みを作り上げています。そのため、解約率が極めて低く、経済性と使いやすさを両立したモデルとなっています。

パネルディスカッションでのさらなる洞察

カンファレンスの後半には、eWeLLの急成長を支える要因についてのパネルディスカッションが行われ、業界の知見が共有されました。教授らは、eWeLLの成功戦略を「選択肢の拡大」と表現。高い顧客獲得数と単価の成長を同時に実現することが、現代のDX時代において持続可能な競争優位を創出する手法であるとして、高い評価を得ました。

社長の決意と今後の展望

中野氏は、式典を通じて得た多くの学びを元に、引き続き積極的な投資を行い競争優位性のさらなる強化を図る意向を示しました。地域包括ケアの質向上に向け、在宅医療のプラットフォーマーとしての役割を果たすため、今後も革新的なサービスを展開していく考えです。

この受賞は、eWeLLにとってさらなる成長と発展のための重要なステップとなりました。今後も、デジタル化による医療の効率化と質の向上を追求し、業界のリーダーとしての地位を確立していくことでしょう。

ポーター賞について

ポーター賞は、優れた競争戦略を通じて高い収益を達成した企業に贈られる権威ある賞です。2025年度の受賞企業には、eWeLLの他、株式会社フジクラと株式会社SCREENホールディングスが選ばれました。この賞は、企業の成長や競争力を評価する絶好の指標となっており、今回の受賞はeWeLLにとって大きな名誉です。ここから何を学び、今後どう成長していくのかが注目されます。

eWeLLについて

株式会社eWeLLは、在宅医療業務支援を手掛ける企業であり、訪問看護向けの電子カルテ「iBow」や地域医療資源を最適化するプラットフォーム「けあログっと」などを提供しています。在宅医療のデジタル化が進む中、同社のサービスは全国で多くの看護師や患者に利用されています。今後、eWeLLから目が離せません。