インドネシアでの新たな人材採用の試み
近年、日本の建設業界ではBIM/CIM(建物情報モデリング/建設情報モデリング)人材の不足が深刻な問題となっています。この課題を解決するべく、総合人材サービス会社のヒューマンリソシア株式会社が、インドネシアにおけるBIM/CIM技術者の採用を加速することを決定しました。特に、2025年11月22日にジャカルタで開催される日本就職フェア「KapanJepan Fair 2025」に出展し、優秀な現地人材の直接採用を行う予定です。
日本のインフラ課題に対応
ヒューマンリソシアは、海外の理系人材を採用し、独自の育成スキームを用いて、日本の企業での活躍を支援しています。この企業は、労働力人口の減少が懸念される中、インドネシアなど世界各国の優秀な人材と日本の成長市場を結びつけることで、インフラに関する課題の解決に貢献しようとしています。2027年までに、建設エンジニアとして1,000名の派遣体制を確立することを目指しています。
国内人材の不足と現在の状況
国土交通省の調査によれば、建設業界におけるBIM/CIM人材不足は、今後さらに深刻化するとの見解が示されています。国内で即戦力となる人材の確保が難しいため、ヒューマンリソシアは国内外での理系人材の採用を進めています。特に、インドネシアでは、日本国内における技術者ニーズに応じたポテンシャルの高い人材が多いため、注力しています。海外からのBIM/CIMに関する専門技術を持つ人材を確保することにより、業界の生産性向上を目指します。
Civilタレントプログラムの導入
同社がスタートさせる「Civilタレントプログラム」は、海外の理系人材を対象にした育成プロジェクトです。このプログラムでは、約8~9ヶ月の集中的な日本語教育を受けながら、建設・建築・土木の分野での専門知識を習得していきます。日本での就業に必要なスキルと語学力を身につけた人材は、BIM/CIMエンジニアとして日本市場で即座に活躍できるように育成されます。
KapanJepan Fair 2025への出展
「KapanJepan Fair 2025」は、日本企業とインドネシアの理系人材との就職マッチングを図るイベントです。このフェアでは、BIM/CIMに加え、AIやクラウドなど幅広い職種の求人も行う予定で、その中から約20名の採用を見込んでいます。日本企業にとっても、海外の優秀な人材に直接アプローチできる貴重な機会です。フェアに参加することで、インドネシアのBIM/CIM人材との接点を増やし、即戦力を確保することができます。
ヒューマンリソシアの展望
ヒューマンリソシアは、このようにインドネシアからの理系技術者の採用と育成を進めることで、国内の人材不足を緩和し、日本の建設業界のさらなる発展に寄与していく考えです。また、同社は国内最大級の日本語学校を有し、短期間で日本語力を向上させることができるため、現地人材が日本で活躍できる環境を整えている点も大きな強みとなっています。今後も、BIM/CIM技術者の国内派遣を強化し、日本の建設業界へ労働力を供給することで、持続的な成長を支えていくことを目指します。
以上、ヒューマンリソシアが行うインドネシアでのBIM/CIM人材採用の取り組みについてお伝えしました。これからの進展に期待が高まります。