定着施策の必要性と現実のギャップ
2012年に設立された株式会社IKUSAは、企業の定着施策に関する調査を実施し、その結果を発表しました。調査には、従業員1,000名以上かつ売上100億円以上の大手企業に勤める200名を対象として行われました。調査は、企業が従業員の定着やエンゲージメント向上に向けて、どのような施策を評価しているか、またそれを実施する上での障壁は何かを明らかにすることを目的としています。
調査結果の概要
調査結果によると、定着に有効だと考えられる施策は以下の通りです。最も多くの支持を集めたのは「1on1」によるコミュニケーションで、54%がこれを選択しました。次いで「社内コミュニケーションの活性化」が51.5%、続いて「全社イベント」が48.5%、「チームビルディング」が43.5%と、多くの企業が対話を促す施策を重視していることがわかります。これに対し、従来の評価制度や報酬制度の見直しは24.5%に留まっており、日常的なコミュニケーションの重要性が際立っています。
施策の実施が遅れている理由
興味深いのは、効果的な施策が「重要だが十分に取り組めていない」という現実です。「チームビルディング」を重要視しつつも、38%が実施に至っていないと答えています。最大の障壁として挙げられたのは「全社での重要性の認識が揃っていない」という点で、47.9%の企業がこの理由を挙げました。予算の問題よりも、社内の合意形成が施策実施の最大の課題となっているようです。
予算獲得の障壁
さらに、年間の予算を確保するうえでの最大の障壁は、「ROI(投資利益率)の数値的証明が難しい」とされる39.5%にのぼります。予算を得るには、施策の効果を明示する必要がありますが、その難しさが企業の取り組みを止めています。効果が見えにくいことが、社内での意識統一を妨げているとこが分かります。
企業の意識改革が鍵
調査結果から、企業は定着施策に対して投資意欲はあるものの、実行には社内の意識のばらつきや効果の見えなさが大きな壁となっています。これを改善するためには、施策の目的を明確にし、効果を可視化することが求められます。
社内イベントやチームビルディングに関する取り組みが、全社の合意形成を促進し、定着やエンゲージメントを向上させるための有力な手段として期待されています。例えば、株式会社明光ネットワークジャパンで実施された社員総会では、参加者から約9割が「会社やチームに対して前向きになった」との満足度が示されました。このような成功例は、施策の効果を数値化する有効なポイントとなります。
まとめ
IKUSAは、企業における定着施策や社員のエンゲージメント向上を支援しています。チームビルディングや社内イベントによる社員の関係構築が、組織における定着施策の成果につながります。これから企業においては、全社的な意識のもと、施策を一過性ではなく持続的に取り組む必要があるでしょう。それにより、社員同士の絆が強まり、企業全体の活力向上へと反映されることが期待されます。