愛知県のAcompanyがNECの生成AI「cotomi」を活用した技術実証
最近、愛知県名古屋市に拠点を置く株式会社Acompanyが、NECが開発した生成AI「cotomi」をConfidential Computing(CC)環境で活用するための技術実証に成功しました。この実証により、AIの安全性や性能について新たな示唆が得られ、機密性を求める企業にとって大きな進展となります。
技術実証の背景
Acompanyは、NECのcotomiを使用して、高度に専門的な業務における生成AIの実用性を検証しました。特に、金融、製造、公共などの領域では、機密性の高いデータを扱うことが多く、「プロンプトや機密ファイルを外部に見せたくない」や「自社で訓練したモデルを安全に運用したい」といった要望が強まっています。これを受け、CC技術との組み合わせによって、従来のセキュリティ問題を解消し、生成AIの実用性を向上させることを目指しました。
実証の内容と結果
この実証において、AcompanyはCC技術、およびCC上でのLLM(大規模言語モデル)推論環境を提供し、NECはcotomiを提供しました。具体的には、AMD SEV-SNP(CPU側の信頼された実行環境)とNVIDIA Confidential Computing(GPU側の信頼された実行環境)を同時に有効化した上で、cotomiの推論性能を測定しました。
その結果、CCを適用した場合でも推論のスピード低下は最大で約10%程度にとどまり、これは実際に使用する上で許容範囲内の数値であることが確認されました。AIの利用において、速度と機密性を両立できる選択肢を提供することに成功したのです。
今後の展望
この成果は、医療や金融、製造など、日常的に機密データを扱う分野での生成AI活用の道を開くものであり、CCを前提とした安全なAI活用が現実的な選択肢となります。また、cotomiは日本語処理に優れた国産のLLMであるため、国内で安全にデータを処理・保管することができ、高度なAI活用が実現します。
Acompanyは、今回の成果を「秘密を守れるAI」というコンセプトの実現に向けた重要なステップと位置づけ、パートナーと協力しながら、プロンプトやデータ、AIモデルを保護するための基盤構築を進めます。
まとめ
NECのAIプラットフォームサービス統括部長である吉川彰一氏も、本実証の意義を強調し、安全性と利便性を両立したAI基盤の実現に向けて、今後も連携を続けていくことを明言しました。また、AcompanyのCRDO、近藤岳晴氏は、CC環境においても実用可能な性能が確認されたことで、機密データを守りながら生成AIを活用できる現実的な選択肢が生まれたと述べています。
このように、愛知の企業が先進的な技術の実用化に成功したことは、地域のみならず全国的にも注目されるべきニュースです。今後の進展にもぜひご期待ください。