新温泉町とクラッソーネが連携協定を締結し空き家対策を強化

最近、全国各地で深刻化している空き家問題に対処するため、愛知県名古屋市の株式会社クラッソーネが兵庫県新温泉町と「空き家除却促進に係る連携協定」を締結しました。この協定は、新温泉町内での空き家除却と安全で安心な地域社会の実現を目指すもので、合わせて自治体連携の実績が124自治体に達したことも注目されています。

空き家問題の現状と新温泉町の対策

日本全国で空き家が増加しており、新温泉町も例外ではありません。総務省によると、全国の空き家数は900万件に達し、空き家率は13.8％を記録しています。兵庫県内でも、賃貸物件や別荘を除いた空き家数は17万3000戸に及び、新温泉町では450件以上が空き家として放置されています。在住の方々にとって、これらの老朽化した空き家は生活環境の悪化や不安の原因となります。

このような背景の中、新温泉町は平成28年度に空き家対策計画を策定し、様々な施策を講じてきました。空き家の適正管理や除却を促進するため、管理や相続登記の補助金の交付も行っていますが、依然として多くの空き家が管理不全の状態で存在しています。費用の不安や相談先の不明確さが、放置される原因となっていると言われています。

クラッソーネの役割と協定の意義

株式会社クラッソーネは、解体工事を効率化するためのDXプラットフォームを運営しています。このプラットフォームには全国2100社以上の専門工事会社が参加しており、過去には15万件以上の利用実績があります。この度、新温泉町との連携により、地域の空き家除却促進をサポートすることになりました。

協定の具体的な取り組みとしては、

- 解体の概算費用や土地売却査定価格を提示する「すまいの終活ナビ」の導入
- 町民が報告できる「お困り空き家の連絡フォーム」の設置
- 空き家の情報に基づいた「空き家価値査定シート」の発行
- 空き家解体に関するガイダンスを提供するフライヤーの配布

など。これらの施策により、地域住民の空き家問題への理解を深め、適切な対応を促進することが期待されています。

今後の展望

新温泉町長の西村氏は、「人口減少や高齢化が進む中、空き家の管理が難しくなることが懸念されている」と述べています。その一方で、空き家の利活用や除却が地域活性化に寄与する可能性もあるとのこと。クラッソーネも、解体工事を通じて人々の豊かな暮らしを支援することを目指しており、今後の取り組みに期待が寄せられています。