消火用ドローンの研究開発が始まる
近年、災害時の迅速な対応が求められている中、株式会社モリタホールディングスは、消火用ドローンの活用に向けた研究開発をスタートしました。このプロジェクトは、総務省消防庁が公募した令和7年度消防防災科学技術研究推進制度に採択されたもので、大規模災害時の消防活動の新たな手段を模索するものです。
研究の背景
令和6年に発生した能登半島地震では、輪島市での大規模火災が発生し、津波警報発令下での消防活動が非常に困難であることが浮き彫りになりました。地震や津波などの自然災害において、消防隊員が危険な区域に進入できない状況下でも、効果的に消火活動を行うための手段として、消火用ドローンの活用方法が注目されることになりました。
このプロジェクトでは、消火活動を行う際に求められるドローンの性能について評価し、消防機関の車両や資機材と連携した新しい消火技術の構築を目指します。現場の安全を確保しつつ、迅速な消火を実現させるために、官民の連携が重要です。
研究の内容と体制
この研究は、モリタホールディングスを代表とし、株式会社モリタ、国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学、豊橋技術科学大学の協力のもと実施されます。また、大阪市消防局も研究支援者として参加し、実践的な知見を活かした研究が進められます。
研究期間
研究は2025年5月から2026年3月まで行われ、その期間中にドローンに求められる性能を具体的に評価します。具体的には、持ち上げるべき消防用ホースの重量や放水時の飛行安定性など、実際の消火活動で必要な条件を満たすドローンの開発に注力します。
研究実施内容
消火活動におけるドローンの性能評価には多くの要素が関わります。重さや安定性だけでなく、急速な状況変化に対する適応能力も求められます。また、既存の消防車両や資機材との連携が鍵となるため、どのようにして効率的に統合できるかも検討しなければなりません。
モリタグループの挑戦
モリタグループは、「安心」を支える技術を通じて、人々と地球の命を守るという使命を持ち続けています。技術的な革新を追求し、持続可能な未来を築くことを目指す中で、ドローン技術の活用も重要な一歩となることでしょう。
この取り組みを通じて、今後の災害に対する備えが一層強化され、消防活動の新しい形が確立されることが期待されます。今後の進展にも注目が集まります。