看護師の働き方に関する意識調査2026
この度、株式会社エス・エム・エスが全国の看護師に対して2026年の意識調査を実施し、看護業界の現状や課題が浮き彫りになりました。本記事では、その調査結果を詳しく見ていきます。
調査概要
この調査は、「ナース専科 転職」および「ナース専科」に登録している看護師と看護学生を対象に行われ、9,574名からの回答が得られました。調査の目的は、看護師の採用とその定着に関する意識を理解することです。
満足度と転職意向
調査結果によると、職場に対する満足度は61.3%と前年(62.4%)とほぼ同じ水準です。この満足度の中で気になるのは、56.5%の看護師が看護職以外への転職を考えたことがあるという点です。多くの看護師が、仕事に対する不安や悩みを抱えつつも、待遇や資格の壁に阻まれ、現在の職を続ける選択をしています。
コミュニケーションの壁
さらに、看護師の70.3%が上司に不満や悩みを定期的に伝える場がないと感じています。このことは、現場でのストレスや業務効率に大きな影響を及ぼしていると考えられます。看護師が抱える問題を解決するためには、職場内でのオープンなコミュニケーションが必要不可欠です。
ハラスメントの現状
ペイシェントハラスメントを経験したことがあると回答した看護師は44.5%に上っています。また、パワーハラスメントも33.9%が経験していると答えており、職場環境の安全性に対する懸念が浮き彫りになっています。
人事評価の不満
人事評価に関しても課題があり、20.0%の看護師が評価結果が給与や賞与に反映されていないと不満を述べています。納得感のない評価は、モチベーションの低下に繋がりかねません。
DXツールの期待
調査では、業務負担を軽減するために導入が期待されるDXツールについても言及されました。特に、AIによる看護記録の自動生成や議事録の要約機能には、高い期待が寄せられています。看護業務の効率化のためには、デジタル技術への積極的な導入が重要です。
副業・兼業への興味
興味深いことに、52.7%の看護師が副業や兼業に興味があるものの、実際に行っているのは16.4%にとどまっています。副業が可能な環境を整えることで、働き方の幅が広がるかもしれません。
在宅医療への関心
最後に、訪問看護ステーションへの就業への関心は低下しています。在宅医療に社会的意義を感じる看護師が減少していることから、今後の業界の動向を注意深く見守る必要があります。
結論
今回の調査結果からは、看護師の職場環境に関する多くの課題が明らかになりました。職場の満足度は横ばいであるものの、転職意向の高まり、コミュニケーション不足、ハラスメントの問題など、現場の声が反映された結果となっています。企業や組織は、これら課題に真剣に取り組むことが求められています。また、デジタル技術の導入や副業の推奨が、看護師にとってより良い仕事環境を創出する鍵となるでしょう。今後もこのような調査を通じて、看護師が安心して働ける職場づくりに貢献していく必要があります。