アイシンがグリーン水素に関連する実証事業に参画！次世代エネルギーの未来を探る

株式会社アイシン（本社：愛知県刈谷市）は、京都府が実施する実証事業に参加し、グリーン水素を活用する新たな試みを行います。この事業は、2025年12月から2026年2月までの期間に、舞鶴港国際埠頭で行われます。アイシンは、愛知県豊田市に位置する株式会社エノアと協力し、事業全体を受託。ペロブスカイト太陽電池と新たに開発された固体酸化物形燃料電池（SOFC）を提供し、地域の防災力向上と再生可能エネルギーの促進に寄与することを目指しています。

この実証事業では、アイシンが開発しているペロブスカイト太陽電池と既存の太陽光発電設備から生成される電力を活用し、水素を貯蔵するシステムが導入されます。具体的には、電気を水電解装置に供給し、生成された水素をタンクに蓄え、SOFCによって発電を行います。これにより、港湾施設への電力供給が可能となり、長期的に貯蔵できる水素の利点を活かした防災用途の実証が行われます。また、エノアが提供する気象観測付きエネルギーマネジメントシステムによって、運用管理も行われます。

ペロブスカイト太陽電池の革新性で再生可能エネルギー普及を

ペロブスカイト太陽電池は、薄型で軽量、さらに曲がる特性を持つ次世代型の太陽電池です。この特性のおかげで、従来のシリコン太陽電池では設置が困難だった場所にも適用可能です。アイシンは、20年以上の有機系太陽電池の研究開発を経て、高い発電効率と薄ガラスを用いたフィルム構造により、優れた耐久性を備えることを目指しています。海港環境での稼働検証も行う予定で、より実用的なソリューションを提供します。

SOFCにおける高効率発電の追求

新開発の固体酸化物形燃料電池（SOFC）は、水素と酸素の化学反応を利用して電力を生成します。この技術はCO2を排出せず、優れた発電効率を誇ります。アイシンは家庭用燃料電池システム「エネファームtype S」の開発において培った技術を活かし、高効率の発電、高い耐久性、さらには長時間の安定運転を実現することを目指しています。設置されるSOFCの発電効率は60%以上が見込まれ、10kW級の純水素発電機として、特にエネルギー供給の有効性が期待されています。

持続可能な未来に向けて

アイシンは今後も環境解決策を追求しながら、経営理念である「“移動”に感動を、未来に笑顔を。」を体現する取り組みを進めていくことを宣言しています。グリーン水素を利用した新しい技術の実証は、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩となります。未来のエネルギー源としての水素の可能性を実証し、地域の防災力向上に寄与することが期待されています。

ぜひ、アイシンの取り組みにご注目ください。