トヨタコネクティッドが新たな事業創出プログラム「iii」を始動
愛知県名古屋に本社を構えるトヨタコネクティッド株式会社は、企業耐力を高めるための新たな挑戦として、新規事業創出プログラム「iii」(アイス)のフェーズ1を完了しました。このプログラムは、外部から事業アイデアを持ち込む人材を募集し、選考の過程から事業計画を一緒に作り上げるという新しい形の「事業持ち込み型」アプローチを採用しています。
EIRモデルを基にした独自の取り組み
「iii」は、アメリカのテクノロジー企業や投資会社でさまざまな成功を収めているEIR(Entrepreneur in Residence)モデルを参考にしています。これは、一定期間外部起業家を受け入れ、新しいビジネスを育成する仕組みです。トヨタコネクティッドは、このモデルを独自の形にアレンジしました。具体的には、外部起業家を迎え入れ、採用プロセスと事業創出を一体化することで、スピーディに事業計画を実現することを目指しています。
このプログラムは60件以上の応募を受け昨年終了したフェーズ1では、最終ピッチに進んだ3名の中から1名が合格となりました。これは、事業計画を選考段階から共に考え、ブラッシュアップしていくプロセスによって実現されました。単なる事業評価に留まらず、実際に事業を共に構築していくという新たな視点で進められています。
「タノシイはタダシイ」の理念
「iii」の名称は「innovative impact initiative」の略語で、設計理念は「タノシイはタダシイ」。つまり、挑戦を楽しむことが正しい事業価値に繋がるという信念を表しています。このプログラムは2025年の9月から11月にかけて申込期間を設け、選考後2026年の2月25日に最終ピッチイベントを開催しました。
この活動の最大の特徴は、選考そのものを新規事業創出のプロセスとし、応募者の事業アイデアを基に、トヨタコネクティッドのメンバーと協力して市場性や実現可能性を検証する点です。
プロジェクト責任者の思い
プロジェクトの責任者である稲岡治氏は、「困難な状況でもやり遂げる粘り強さと、未知に挑む好奇心がトヨタコネクティッドの魅力です。このプログラムはその企業文化を外部の起業家精神と結びつける挑戦です」と語っています。
彼は、事業創出を特別なものにするのではなく、挑戦が循環する仕組みを作ることが重要だと強調しました。それによって、新しい価値を持続的に創出する文化を育てることが可能になると言います。
未来を見据えた挑戦の開始
「iii」は参加者が持ち込む「かなえたい」を出発点とし、トヨタコネクティッドの知見や資源を駆使して、選考プロセスを共創の場に変えることが成果の一つです。岡愛摘氏は、「議論で終わらせないために、次のアクションへ具体化することで社内を巻き込む」ことを目標に掲げています。
この新たな試みは、企業の新規事業創出の方法そのものを革新する挑戦ともいえます。今後、このプログラムを通じて生まれる新しいビジネスアイデアがどのように成長していくのか、注目が集まります。