監査法人の繁忙期に関する実態調査
株式会社レックスアドバイザーズが行った「監査法人の繁忙期に関する実態調査」では、269名の監査法人で働くスタッフや管理職を対象にした結果が得られました。調査はPRISMAのアンケートパネルを活用して、2026年5月20日から5月24日の間に実施され、特に留意すべきポイントがいくつか報告されています。
繁忙期における残業時間の実態
調査結果によると、監査法人では繁忙期において40時間以上の残業が一般的であることが明らかになりました。実に、調査参加者の約3分の1にあたる人々が、60時間以上の残業をしているとのことです。さらに、70%近くの人が通常期に比べ40時間以上も多く残業を行う傾向があり、80時間を超える残業をしている人も10%ほど存在しています。特に22時を過ぎた時間帯で働く人の割合は7割を超え、深夜残業が普段の業務の一部になっていることが伺えます。
繁忙期のストレスと不満
繁忙期における不満点として最も多かったのは、「割に合わない顧客」が32%で次いで「フレックスがない」31%、「リモートが少ない」が24%と、制度そのものや業務の効率に対する不満が多数の意見として挙がりました。確かに、働く人々が感じている矛盾からくるストレスは深刻です。しかし、この状況から転職を考えている人は10%弱に留まるものの、80%以上がいつか転職の可能性を考慮していると回答しています。
睡眠時間の確保
繁忙期における睡眠時間も問題視されています。調査結果では平均睡眠時間が5時間未満の人が60%を占めており、4時間未満の人も17%存在していることが示されています。これは、仕事の負担が睡眠にまで影響を及ぼしていることを如実に示しています。
監査法人と会計事務所の比較
また、監査法人と会計事務所の繁忙期における残業時間を比較すると、60時間以上の残業をした人の比率はほぼ同じで、双方の業界で深刻な労働環境が存在していることがわかります。ただし、監査法人は通常期と繁忙期の残業時間の差が大きい傾向にあり、この点がメリハリのある職場環境を形成している要因とも考えられます。特に、22時を超える残業については、監査法人で69%の人が経験し、会計事務所の72%と大差がありませんが、業務のスタイルそのものに若干の違いが見られるようです。
この調査は、監査法人における労働環境の改善と、働きやすい職場作りに向けた手がかりを提供するものです。制度改革や業務効率化が求められる今、企業は働き手がどのような環境で業務を遂行しているのか、更なる調査や議論が必要となります。結局のところ、働く人々のストレスを軽減し、充実した職場環境を提供することが、企業の成長にも繋がるのではないかと考えられます。