建設業のDX進展と人材不足の実態
近年、様々な産業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、新しい技術やノウハウを取り入れる必要性が叫ばれています。しかし、建設業界は他の産業に比べてDXの導入が約1割遅れているという調査結果が出ています。ヒューマンリソシア株式会社が実施したアンケートによると、345名の建設業従事者のうち、実に72%がIT人材の不足を感じていると回答しています。
現状の問題点と必要な対応
建設業界では、建設ニーズの増大や人材不足が顕著な課題となっており、業務の効率化や生産性の向上を図るためにDXの推進が急務です。しかし、国内ではITに特化した人材が不足しており、特にBIM/CIM技術を扱える人材が求められています。調査からは、建設業におけるDXの進展は14.2%に留まり、他産業の73.6%に比べて明らかに低いという現実が浮き彫りとなっています。
IT人材の確保と認識の変化
次に、IT人材不足の予測についても厳しい見通しが示されています。3年後には56.5%、5年後には55.1%がさらにIT人材不足が深刻化すると考えており、特に「さらに人材が不足する」との見方が増加しています。これにより、企業は自主的にIT人材の採用に乗り出す必要があります。
海外ITエンジニアの活用
調査結果は、建設業推進企業の約83.7%が「海外ITエンジニアの活用が必要」と認識していることも示しました。これは、DXが進展している企業ほど、海外人材を積極的に採用したいという姿勢があり、実際に約8割の企業が採用を検討しています。このような状況から、海外ITエンジニアはDX推進のカギとなりつつあると考えられます。
今後の展望
ヒューマンリソシアは国際的な人材派遣サービスを展開しており、多くの海外ITエンジニアを国内に受け入れています。教育を受けた外国籍のエンジニアが日本で活躍することは、業界の多様性を広げるだけでなく、DXの進展を促進しています。今後、建設業界はより多くの海外人材を活用し、効率性の向上を図ることが期待されます。
結論
建設業におけるDX推進は急務である一方で、IT人材の不足がその進展を妨げている現実があります。海外ITエンジニアの採用を積極的に進めることが、業界の生産性向上につながる可能性が高いおり、今後の取り組みが重要です。