解体テックのクラッソーネ、柏原市の空き家対策を強化する支援法人に指定

解体テックのクラッソーネ、柏原市の空き家対策を強化

解体工事のDXプラットフォーム「クラッソーネ」を運営する株式会社クラッソーネが、大阪府柏原市から「空家等管理活用支援法人」として指定されました。この指定は2023年7月1日に受けたもので、12月13日に施行された改正空家等対策の推進に関する特別措置法に基づいています。

空き家問題は全国的に深刻化しており、総務省のデータによると、全国の空き家数は900万件を超え、空き家率は過去最高の13.8%に達しています。このような状況下で、柏原市も例外ではなく、令和3年から令和4年にかけての調査で1,708件の空き家が確認されました。今後も人口減少や少子高齢化が進む中で、空き家の増加が懸念されています。

柏原市の空き家対策

柏原市では、空き家対策計画を改定し、管理指導による様々な施策を展開していますが、今後の空き家数の増加が予測されています。このような背景から、官民連携の取り組みが重要視され、クラッソーネが指定法人となることで、さらなる支援が期待されています。

クラッソーネは、全国2,200社以上の解体業者と施主をマッチングさせるサービスを提供し、累計16万件以上の利用実績を誇ります。また、解体費用シミュレーターや空き家の価値を評価するツールも用意しており、効率的な解体作業や空き家の管理支援を行っています。特に、解体費用シミュレーターは、スマートフォンやPCから簡単に概算を算出できるため、多くの人々に利用されています。

クラッソーネのサービス内容

柏原市における空き家等管理活用支援法人の活動を通じて、以下のサービスが提供される予定です。

- 解体費用シミュレーター：空き家所有者向けに、解体の概算費用を提示。
- 空き家価値査定シート：空き家の情報をもとに、管理コストや解体費用、土地売却価格をまとめたレポートの発行。
- 相談窓口の設置：市民や空き家所有者からの相談を受け付け、情報を提供。

これらのサービスは、柏原市の公式ウェブサイトにて利用が可能となる予定で、さらなる空き家問題の解決を目指していく方針です。

今後の展望

柏原市長の冨宅正浩氏は、近年の人口減少と住宅の老朽化が空き家の発生に拍車をかけているとし、空き家等対策計画に基づく施策の重要性を強調しています。クラッソーネの指定により、空き家の適正管理や利活用の促進が期待されています。

クラッソーネの代表取締役CEO、川口哲平氏も、自治体と民間企業の連携が空き家問題の解決に不可欠であると述べており、今回の指定を通じて空き家対策の強化に尽力する意向を示しています。

こうした取り組みが進むことにより、柏原市の住宅環境が改善され、地域の活性化につながることが期待されています。空き家の問題は単なる個人の課題ではなく、地域全体の課題として認識されるべきであり、今後も官民協力の重要性はさらに増すことでしょう。