2050年までの国内電力市場価格予測サービスが開始しました

国内電力市場価格の長期予測サービス

2024年4月、株式会社日本電力調達ソリューション（JEPS）と株式会社Beyond Next Energy（BNE）が、2050年までの国内電力市場価格を予測する新たなサービスを開始しました。この取り組みは、法人向けの電力契約や再生可能エネルギーの調達支援を目的としており、電力市場の変動を見据えた経営計画作りに非常に役立つものです。

サービスの概要

この新しいデータ提供サービスは、実際の電力市場の価格決定メカニズムを反映するために、「実態的メリットオーダーモデル」を使用しています。このモデルは、再生可能エネルギーの発電を優先しつつ、火力発電の最低出力を考慮することで、より現実に即した市場価格の予測を実現しています。

具体的には、2050年までの電力需要、電源の稼働パターン、およびそれぞれの電源による限界費用を考慮し、さらにCO₂価格も反映した30分ごとの予想市場価格を算出します。これにより、過去のデータから導き出すのではなく、実践的な根拠に基づいて市場価格を予測することが可能です。

予測データの利用シーン

この予測データは、特に再生可能エネルギーの発電事業者や小売電気事業者、そして電力を多く消費する企業にとって非常に重要です。以下のようなシナリオで活用が期待されています。

- PPA導入に向けての経済性予測: 長期的な電力購入契約を考える際に、市場の将来価格を確実に把握することが必要です。
- 電力コストの比較: 製造業やデータセンターにおいて、電力コストは大きな影響を及ぼします。長期的な価格予測によって、自家発電設備や再生可能エネルギーの導入の判断材料になります。
- GX投資のROI試算: 環境への配慮を重視する企業は、電力コストと収益性を見極めながら投資を行うことが求められます。

サービスの提供内容

本サービスは、東京、中部、関西、九州の各エリアを対象にしており、予測データのサマリーとCSV形式で提供されます。年間17,520コマのデータを2050年まで提供する予定です。また、このデータは1年間有効で、毎年更新されます。初回の提供では、特別価格として1エリア90万円（税抜）での契約が可能です。先着10社までの特典となっています。