2025年度新入社員が語る内定企業フォロー体験と期待感

2025年度の新入社員に対するフォローや心境に焦点を当てた調査が実施され、その結果が発表されました。今回の調査では、3,933人の新入社員が対象で、内定企業からのフォローにどのように思っているのか、また、入社に際しての感じ方について詳しく見ていきます。調査を行ったのは、組織開発や人材育成において長年の実績を持つオールディファレント株式会社およびラーニングイノベーション総合研究所です。

調査結果の概要

今回の調査では、内定企業からのフォローが新入社員にどのような影響を与えているかが明らかになりました。特に「懇親会」が4年連続で最も満足度が高い結果となり、次いで「アルバイト・インターン」や「研修」が好評を得ていることが分かります。これに対する新入社員の心境を探ることは、企業が新入社員を迎える上で非常に有意義な手がかりとなります。

1. 入社理由と不安感

調査の結果から、新入社員が内定企業に入社する理由として最も多かったのは「志望業界だったから」で、約37.2％の新入社員がこの理由を挙げました。この結果は過去12年間にわたってトップを維持しており、近年の売り手市場を背景に、この傾向が高まっていることが伺えます。

一方、入社時点での心境に関しては、「不安」と答えた新入社員の割合が30.7％に達し、最も多かったという結果が出ました。入社の喜びや期待の裏には、新しい環境に対する不安が存在することが理解できます。

2. 内定企業からのフォロー内容

内定期間中に受けたフォロー内容に関する質問では、「懇親会」が長年にわたって新入社員に好評であり、4年連続で満足度がトップをキープしています。2位は「研修」で、こちらも年々その重要性が増してきていることがわかりました。これらの取り組みは、新入社員が企業文化を理解しやすくするための貴重な機会となっています。

3. フォローの内容と心境の関連

さらに、フォローの内容と入社時の心境に関連性があることも確認されました。「懇親会」や「アルバイト・インターン」といった実体験を通してのフォローは、新入社員の「期待」を高める要素として機能しています。また、内定期間中にフォローがなかった新入社員の間では、不安の割合が34.5％に達しました。

4. スキルアップへの取り組み

入社時点で社会人としてのスキルアップに取り組んでいるかについての質問では、「何もしていない」と回答した新入社員が32.3％を占め、この割合が年々増加傾向にあることも報告されています。特に「ビジネス本を読む」行動が減少している状況が懸念材料となっており、これらの傾向は企業にとってフォローだけでなく、スキルアップを促す施策の必要性を示唆しています。

まとめ

調査結果を基に考察すると、内定企業からのフォローが新入社員の心境に大きな影響を与えることが示されました。今後、新入社員の期待感を高め、不安を軽減させるためには、企業がどのようなフォローを行うかが重要です。また、これに関連して「内定者の状態」を実現するためには、社会人として求められる基本知識を習得できる教育や、自発的に学びを促す仕組みの構築が必要です。すでに多くの企業が、現場体験を通じた取り組みを強化していますが、これからはますますその重要性が高まるでしょう。内定企業のフォローが、新入社員を左右する大きな要素であることを意識し、実行に移していくことが、企業にとっても新入社員にとっても有益な結果をもたらすでしょう。