日本の労働意識が変わる!ウェルビーイングと仕事の満足度の向上
総合人材サービスのマンパワーグループ株式会社が発表した『グローバル・タレント・バロメーター』の調査結果によると、日本の労働者意識に変化の兆しが見られています。この調査では、19カ国の1万3,000人以上を対象に、ウェルビーイング(幸福度)、仕事の満足度、そして自信についての意識が調査されました。日本では502人が回答し、2024年比で労働者の意識がどのように変わったのか注目です。
ウェルビーイングの変化
ウェルビーイングについての指数は、グローバルで67%、日本は43%と報告されました。特に、日本では以下の3つの項目で労働者の意識が向上しています。
- - ストレスをほとんど感じない、または全く感じないという回答が増加(+1)
- - 会社のビジョンや価値観に対して共感を感じるという割合が増加(+2)
- - ワークライフバランスに関する支援が十分であると感じるというがあります(+1)
これらの結果は、特に企業のビジョンや従業員の価値観がマッチしていることが関与していると考えられます。今後もこの傾向が続くことが期待されます。
仕事の満足度
仕事の満足度指数は、グローバルで62%に対し、日本は52%という結果が出ています。日本の労働者は、以下の4つの項目において、より良い満足度を感じていることが明らかになりました。
- - 自分の仕事に満足していて、今後6カ月の間に辞める可能性が低いとの回答(+3)
- - 雇用が今後6カ月間保障されていると感じている(+1)
- - 別の仕事を見つけられる自信が中程度から高いと回答(+3)
- - 上司がキャリア開発に尽力していると感じており、信頼感が高まっている(+7)
特に、上司への信頼が7ポイントも上昇したことは、今後の職場環境の改善につながる可能性を示唆します。
自信の増大
グローバルで76%、日本で46%の自信度指数が報告されています。日本の労働者は、以下の2項目で増加が見られました。
- - 自分のキャリア目標を達成するためのスキルや経験を得る機会があると感じる(+2)
- - 職務遂行に必要なスキルについての自信も高まっている(+2)
しかし、昇進の機会については減少しているため、さらなる改善が求められます。特に、より豊かなキャリア成長の機会を創出するための取り組みが必要です。
今後の展望と企業の役割
マンパワーグループのリーダーであるベッキー・フランキウィッチ氏は、変革の中心が「テクノロジー」ではなく、「人」であることを強調しています。デジタル化と人材の需給ギャップに対応するため、今後は柔軟性の高い職場環境を整備し、社員の成長を支援することが企業の重要な役割です。
この調査結果は、日本の労働者が求めるものが「ただ仕事をする」だけではなく、より良いバランスや人間らしい関係、成長の機会を求めていることを示しています。今後もこのトレンドを活かし、労働環境の改善が進むことを期待しましょう。
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調査概要
- - 調査時期:2025年3月14日~4月11日
- - 調査機関:自社調査
- - 対象:世界19カ国の労働者
- - 有効回答数:13,771人(日本は502人)
- - 方法:WEBアンケートによる調査
詳しくは、
マンパワーグループのリサーチセンターへ
マンパワーグループは、労働市場の変化を見据えたサービスを提供しており、世界中の企業の成長を支援してきたリーダーです。