新しく登場した「わた災」とは
ブルーアール株式会社と株式会社タジクが共同で開発した新しい防災サービス「わた災 - わたしの被災体験AI」が2025年6月30日に登場します。このサービスは、日常生活でよく目にする場所の写真を用いて、災害発生時の風景に変換し、リアルな体験を提供します。これにより、「もし自分の街で災害が起きたら」という疑問を視覚的に体感しやすくし、ユーザーの防災意識を高めることを目的としています。
「わた災」の特長
1. 視覚的な疑似体験
「わた災」は日常の風景を災害時の状態に変換するユニークなアプローチを採用しています。ハザードマップや統計データでは自己の危険を実感するのは難しいですが、自分の住む場所がどう変わるのかを具体的に視覚化することで、より危機感が生まれます。これにより、自分の生活圏の防災策を具体的に考えるきっかけとなります。
2. リアルな可視化技術
この技術は、単にデータを提示するのではなく、実際にその場面がどう変わるのかを表現します。これにより、静的な情報では感じ得ない臨場感を持った体験が実現し、参加者の理解や共感を深めることができます。
3. 新しい防災教育の形
このサービスは教育機関や地方自治体、企業のBCP(事業継続計画)研修など、さまざまな場面で活用されています。防災教育の新たな手法として、参加者に強いインパクトを与え、実際の行動に結びつけることが期待されます。
開発の背景
南海トラフ地震などの大規模災害のリスクが浮上する中、防災意識向上はもはや選択肢ではなく必要です。しかし、多くの人は「自分には無関係」と感じているのが現実です。「わた災」は、その心理的障壁を取り除き、より多くの人に防災について考えさせる起点になることを目指しています。
活用シーンの提案
「わた災」は教育現場だけでなく自治体や企業でも幅広く活用されています。例えば、学校では防災授業においてこのサービスを活用し、生徒の防災意識を高めるための教材として使われています。また、自治体では住民向けの防災イベントの一環として地域全体での防災意識向上を図ることができます。企業においては、従業員向けにBCP研修を実施する際、これを視覚的教材として導入することができます。
今後の展望
将来的には、2D画像の提供にとどまらず、360度映像やVR技術も取り入れる計画があるため、よりインタラクティブで没入感のある体験が実現する見込みです。これにより、災害対策を「他人事」ではなく「自分事」と捉えることができる、新しい防災啓発のプラットフォームへと進化していくことでしょう。
企業紹介
「わた災」の開発元であるブルーアール株式会社は、愛知県名古屋市を拠点に活躍するプロモーション制作会社です。AI技術を用いて様々なプロモーション活動を行い、次世代のクリエイティブ体験を提供しています。また、株式会社タジクは東京と名古屋を中心に、AIを活用したクリエイティブなソリューションを提供しており、新しい表現や体験を創出することを目指しています。
この「わた災」の導入によって、愛知エリアをはじめとする地域社会全体の防災意識が高まり、より安全な生活空間が築かれることを期待しています。