クラッソーネと宇多津町、空き家問題解決への連携
2023年、愛知県名古屋市の解体工事DXプラットフォーム「クラッソーネ」を運営する株式会社クラッソーネが、香川県宇多津町と空き家除却促進に関する連携協定を締結したことが発表されました。この協定の目的は、増加する空き家への対策を通じて、地域の安全で安心なまちづくりを進めることです。
背景にある空き家問題
近年、空き家の増加が社会全体の大きな課題となっています。総務省の「令和5年住宅・土地統計調査」によれば、全国の空き家は約900万件、空き家率は13.8%と過去最高を記録しています。特に香川県では空き家率が18.6%となり、5年前よりも0.5ポイント上昇しています。このような背景の中で、空き家の除却や適正管理が求められています。
クラッソーネの取り組み
クラッソーネは、全国の2,200社以上の解体専門会社と施主をつなぐサービスを提供しており、累計で16万件以上の利用実績があります。「解体費用シミュレーター」や「すまいの終活ナビ」といった公民連携による空き家対策事業も行っており、2021年度から2023年度までの国土交通省の「住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」に連続で選定されています。これにより、全国で137の自治体と協力して空き家問題に取り組んでいます。
宇多津町との協力内容
今回の協定では、宇多津町とクラッソーネの強みを活かして、管理が行き届いていない空き家の除却を促進することで、安全な地域づくりを目指します。主な取り組み内容には以下のようなものがあります。
- - 空き家所有者向けに「解体費用シミュレーター」を紹介し、概算費用の提示を行います。
- - 空き家所有者に空き家解体の進め方についてのフライヤーを配布し、情報提供を行います。
- - 市民や空き家所有者からの相談に対して、クラッソーネのサービスや情報を活用したサポートを行います。
「解体費用シミュレーター」は、スマートフォンやパソコンを活用して、10の質問に答えるだけで遠隔地からでも解体費用の相場を把握できる便利なサービスです。このシミュレーターは、過去12万件のデータを参考にした概算費用の提示が可能で、個人情報の登録が不要である点も利用者から好評です。
持続可能なまちづくりへ
この協定を通じて、クラッソーネと宇多津町は空き家の具体的な対策を進め、地域の安全性や安心感を向上させることを目指します。自治体の担当者たちにとっても、住民対応の質の向上や業務効率化が期待でき、自治体DXの推進にも寄与することができるでしょう。
この記事を通じて、地域の空き家問題がどのように進展し、解決に向かっていくか注目していきたいと思います。また、サービスの利用を通じて、地域住民が空き家の管理や活用に向けた新たな一歩を踏み出すことが期待されます。今後の取り組みにもぜひ注目してください。