愛知県刈谷市の農業が革新を迎えている。その中心にいるのが、次世代型農場「でんでん村」。ここでは、従来の農業の枠を超え、最新技術を駆使したミニトマトの栽培が行われている。特に注目すべきは、株式会社デンソーが開発した「プロファーム T-キューブ」という農業用ハウスを利用した栽培法だ。この施設では、機能性表示食品として認証された「うるつやトマト」が生産されており、リコピンやGABAといった健康成分が豊富である。糖度にも厳格な管理が施され、すでに数々の食品アワードでその品質が高く評価されている。
また、でんでん村では、ミニトマトの裂果品や葉・茎などの農産物残渣を有効活用するアップサイクル事業に取り組んでいる。これまでは廃棄されていたこれらの残渣は、新たな商品開発に生まれ変わる。例えば、発泡酒「白麴トマトサワー」や「うるつやトマトの無水カレーパン」など、革新的な食品がラインアップされている。さらに、トマトの葉や茎から再生した混抄紙は、パッケージや段ボール、パンフレットなどに利用され、資源の有効活用を図っている。この取り組みは、SDGsの目標である『つくる責任、つかう責任』にも貢献しており、持続可能な社会の実現を目指している。
でんでん村は、2025年6月に開催予定の大阪・関西万博に出場し、『にっぽんの宝物 世界大会 2025』において、トマト残渣を活用した商品や混抄紙のPRを行う予定だ。この国際的な舞台での発表を通じて、さらなる製品開発やブランドの認知向上を目指している。
しかし、このプロジェクトを成功させるためには、多くの支援が必要だ。クラウドファンディングを通じての支援を募り、より多くの人々にこの挑戦を知ってもらうことが目下の課題である。農場の持続可能な循環型社会への貢献と、健康でおいしいトマトをつくるための取り組みに興味のある方々には、ぜひプロジェクトページを訪れていただきたい。これからの農業の在り方を変える可能性を秘めた「でんでん村」の活動に、多くの応援を期待したい。持続可能な未来を共に創造していくために、あなたの力が必要です。