ミツカン、次世代の水産養殖スタートアップに出資し新たな挑戦へ

ミツカンの次世代水産養殖への挑戦

愛知県に本社を置く株式会社ミツカンが、京都府のリージョナルフィッシュ株式会社に出資をし、次世代スマート養殖の実現に向けた新たなステージに進むこととなりました。出資の発表は2024年12月25日で、両社は多様な協力を通じて、持続可能な水産物供給を目指しています。

新たな提携の背景

ミツカンは「やがて、いのちに変わるもの。」というミッションを掲げ、自然に感謝し、誠実に食を提供することを重視しています。その中でも、水という自然の要素を大切にしており、水の保全や生態系の保護活動にも力を入れています。1824年に創業して以来、酒粕を原料としたお酢の製造を始め、長年にわたって水産物と寄り添う事業を続けてきたミツカン。これまでの食文化や自然環境への責任を踏まえ、今回の出資に至ったのでしょう。

一方、リージョナルフィッシュは京都大学などの専門機関との連携を経て生まれたスタートアップです。「いま地球に、いま人類に、必要な魚を。」というビジョンのもと、水産物の品種改良や養殖に取り組み、次世代の水産業を担う存在になろうとしています。ミツカンが求める持続可能な方法とリージョナルフィッシュの技術がうまく融合することで、双方の目標を達成する道が開かれるでしょう。

出資の目的とは

ミツカンは、リージョナルフィッシュが持つ新しい養殖技術や高品質な水産物と自社の調味料を融合させ、消費者にとって満足のいく食卓を提供することを目的としています。日本が誇る食文化において、特に水産物は欠かせない素材であり、こうした取り組みが持続可能な未来につながると考えています。

また、日本の水産業の活性化を図るためにも、リージョナルフィッシュとの協力は重要です。220年以上の歴史を持つミツカンは、その経験とブランド力を活かし、新たな価値を消費者に提供することを目指しています。この協業を通じて、食が地域社会にもたらす恩恵を再認識し、持続可能な社会の実現を目指していく姿勢が見て取れます。

リージョナルフィッシュの紹介

リージョナルフィッシュ株式会社は、超高速の品種改良とスマート養殖を組み合わせた次世代水産養殖システムを創出するスタートアップ企業です。彼らは、世界のタンパク質不足の解消や日本の水産業の再興を目指し、具体的には、「22世紀鯛」や「22世紀ふぐ」といった新しい品種を市場に送り出しています。

このように、リージョナルフィッシュはSDGs（持続可能な開発目標）を意識した事業展開を行っており、海洋汚染を防ぎつつ、社会の食に関する課題解決に寄与しています。