愛知のファミリービジネスを学ぶ新しい講座が早稲田大学に登場
愛知県名古屋市に本社を持つ株式会社MARKコンサルタンツが、2025年度秋学期より、早稲田大学商学部にて新たに寄附講座『株式会社MARKコンサルタンツ寄附講座ファミリービジネス(Succession・Governance・Management)1』を開講することが決定しました。
この講座は、ファミリービジネス、つまり同族経営や家族経営について深く掘り下げるものです。実は、日本の企業の90%以上がファミリービジネスであるにもかかわらず、大学の講義でこのテーマが扱われることは少ないのが現状です。この背景に対して、MARKコンサルタンツはファミリービジネスに関する専門知識と経験をもとに、次世代の起業家育成に貢献することを目的としています。
講座の受講対象は全学部、全学年で、毎週火曜日の2時限に行われ、講師陣には現役の経営者や650年以上続く狂言の継承者など、多彩な顔ぶれが揃っています。特に、実務の最前線で活躍している講師陣は、実際のビジネスシーンでの経験を交えながら、生きた経営に関する講義を提供する点が大きな特徴です。
講座の特色
この寄附講座の最大の魅力は、実務家から直接学べる「生きた経営」の知識です。アカデミックな理論だけでなく、実際の経営現場での葛藤や意思決定、組織変革に関する話題も取り上げられ、学生は真の実務に迫ることができます。ファミリービジネス特有の長期的視点からの意思決定やスピード感のある経営スタイルを学ぶ一方で、そのデメリットや後継者問題といった側面にも触れ、総合的な理解を深めることが期待されます。
講座の主なテーマとしては、ファミリービジネスの戦略や運営の実際、そして経営者が直面するさまざまな問題を扱うことが予定されています。この内容は、学問のみならず実際の社会に出る際にも助けとなることでしょう。
多彩な講師陣による豊富な知見
今回の講座には、国内外の著名なファミリービジネスの経営者が多く参加予定です。具体的には、イタリア、ブラジル、アメリカのファミリービジネス経営者や、狂言和泉流の野村裕基氏、徳川宗家19代の徳川家広氏など、さまざまな分野の第一人者から直接話を聞くことができます。こうした多角的な視点からの講義は、ファミリービジネスの理解を深めるだけでなく、その伝統をどう継承していくかに関する貴重な知恵も得られるでしょう。
学生への期待
この寄附講座の開設により、ファミリービジネスに対する理解が促進され、将来のリーダーや事業承継を考える学生にとっての貴重な機会が生まれます。また、講義を通じて実務家との産学連携が強化され、学生はより実際的な視点をもったキャリア形成が期待されるのです。
さらに、後援を受けている特定非営利活動法人ファミリー・ビジネス・ネットワーク・ジャパン(FBNJ)は、国内におけるファミリービジネス支援活動の中で、本講座の開設をサポートしており、大学とファミリービジネスの結びつきを強める役割を果たしています。
まとめ
愛知県名古屋市から始まるこの新しい取り組みは、日本のファミリービジネス界に新しい風を吹き込むことでしょう。学生たちが実務家から直接学び、将来の起業や事業承継に対する視野を広げることが期待されます。株式会社MARKコンサルタンツの挑戦に、ぜひ注目してみてください。