名古屋で145年の歴史を誇る青柳総本家。名物の「青柳ういろう」や「カエルまんじゅう」で知られるこの老舗製菓店は、デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みを強化しています。
今回、株式会社ウフルのサポートを受けて、青柳総本家は社員食堂利用記録システムの刷新を実施しました。特に注目すべきは、ウフルが提供するローコード開発プラットフォーム「enebular」を活用することで、社員自身がシステム開発に参加できる環境を整えた点です。従来、社内には十分なデジタル人材が不足していましたが、ウフルの支援により、限られた時間の中でスムーズにシステムを構築することが可能となりました。
青柳総本家はまず、工場設備のIoT化という構想を立ち上げました。工場の稼働状況を可視化し、業務の効率化を図るために、社員食堂の利用状況をリアルタイムで把握する必要がありました。このニーズに応じてウフルが開発したシステムにより、社員は食堂での食事時に非接触ICカードを読み取るだけで、自動的にデータがGoogleスプレッドシートに記録されます。この新システムの導入により、業務の効率が格段に向上し、煩雑なデータ管理から解放されました。
生産管理のチームリーダーである馬場氏は、ウフルから提供されたサンプルの高い完成度に驚き、開発経験がない自身でも簡単にシステムを構築できたと述べています。また、ウフルのサポートが心強く、開発中に発生した問題にも迅速に対応してくれたため、安心してプロジェクトを進められたと語っています。
併せて、青柳総本家は今回のシステム刷新を足がかりに、さらなるDX化を進める計画です。今後は、光センサーを用いた不良商品の検出、生産ラインが停止したときの自動アラートなど、新たな挑戦を続けていくという意気込みを見せています。馬場氏は「ローコード開発のenebularは、当社のように独自でシステム開発を進めたい企業にとって理想のソリューションです。既存の課題解決だけでなく、IoTを通じた事業の発展も視野に入れており、今後の活用に期待しています」と力強くコメントしています。
ウフルは、「テクノロジーと自由な発想で持続可能な社会を創る」との理念のもと、企業や自治体のDX支援を行っています。今回のプロジェクトを通じて、青柳総本家とウフルはそれぞれの進化を遂げ、地域の産業振興にも寄与することが期待されます。
青柳総本家の公式ウェブサイトでは、これまでの歴史や製品情報が詳しく紹介されています。また、ウフルについての情報は彼らの公式サイトからも確認でき、デジタルトランスフォーメーションの未来を感じる参考材料になるでしょう。デジタル技術の利活用とイノベーションを通じて、地域社会に貢献する両社の今後に目が離せません。