2024年の国内ゲーミフィケーション市場、463億円に成長を見込む調査結果

近年、企業や団体が充実したユーザー体験を提供するために注目している「ゲーミフィケーション」。その活動を推進するセガエックスディーが、国内のゲーミフィケーション市場の規模を定量化する初の試みに着手しました。この調査によると、2024年の市場規模は463億円と予想されています。

ゲーミフィケーション市場の現状と背景

「ゲーミフィケーション」とは、ゲーム要素を活用して非ゲームの環境でやる気を高め、ユーザーの行動を促進する手法です。特に近年、デジタルトランスフォーメーション（DX）や顧客体験の重要性が増す中で、その価値が再評価されています。日本では2011年ごろにその概念が広まりましたが、2020年以降に再び注目されています。

株式会社セガエックスディーは、2022年からゲーミフィケーションカオスマップ編集委員会を立ち上げ、業界の透明化に向けた活動を行ってきました。そしてこの度、日本初となる国内ゲーミフィケーション市場規模調査を実施し、具体的な数字をデータとして示すことに成功しました。

調査の内容

この調査は、2024年時点でゲーミフィケーション関連のサービスや商品を提供している企業や団体を対象に実施されました。これにより、提供事業者の市場規模と、実際にゲーミフィケーションを活用した結果としての売上をあわせて考慮した「活用事業者」の2つの視点から市場規模を算定しました。

2024年の「提供事業者」の市場規模は463億円、2030年には約4倍となる1,915億円に達すると予測されています。また、同年の「活用事業者」における市場規模は1,600億円と算出されており、これは世界の市場の約5%に相当します。

ゲーミフィケーションの多様な活用事例

調査において、ゲーミフィケーションは教育、企業研修、防災、地域づくり、福祉など、多岐にわたる領域での導入が進んでいることが明らかになりました。特に教育分野では、参加者の学習意欲を高める手法として広まりを見せています。具体的には、スコアや報酬をベースにしたシステム、アバターの使用、さらにはシミュレーションによる体験的要素が多用されています。