愛知県刈谷市のジェイテクト、AIエージェント構想を発表し未来の働き方を変革へ

ジェイテクトのAIエージェント構想がもたらす未来

愛知県刈谷市に本社を構えるジェイテクトは、業務の効率化と新たなソリューションの提供を目指す「AIエージェント構想」を発表しました。この構想は、ジェイテクトが策定した第二期中期経営計画における「デジタルモノづくり」の重要施策の一環として位置付けられています。ここでは、この構想の詳細と今後の展望についてご紹介します。

AIエージェント構想とは

ジェイテクトは、企業のミッションとして「技術をつなぎ、地球と働くすべての人を笑顔にする」という理念を掲げています。このビジョンの一部として、2030年までに「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」になることを目指しています。この変革を実現するため、AIとデジタル技術を駆使し、ビジネスの効率化や顧客の課題解決に寄与する製品や技術を開発します。

第1フェーズ：AI活用プラットフォームの構築

構想の第一歩として、プログラミングの知識がなくても利用できるノーコードAIを活用するプラットフォームの構築が進められています。このプラットフォームでは、画像認識、データ分析、生成AIを利用したアプリケーションが用意されており、ユーザーはこれらを組み合わせて簡単に業務改革ソリューションを作成できます。2027年4月を目標に、プラットフォームは順次拡充され、すでに特許調査の効率化に特化したアプリケーションも開発され、全社で利用が進んでいます。

第2フェーズ：AIエージェントの実装

続く第二フェーズでは、ユーザーがチャットで入力した「やりたいこと」に応じてAIエージェントが最適なアプリケーションやデータを自動的に選定し、結果を提供します。これにより、専門知識がなくても誰でも簡単にAIを業務に統合できる体制が整えられます。こちらも2027年4月までに実装される予定です。

今後の展望

ジェイテクトでは、AI活用プラットフォームの拡充と並行して、社員のAIスキルを向上させるために専門部署での社内留学制度を導入しています。また、「Yes for All, by All！」という共通の価値観に基づき、全社員が参加する「デジタル祭り」を2024年6月から実施し、デジタルリテラシーの向上を目指します。

これらの取り組みを通じて、エンジニアリングチェーンをデジタルでつなぎ、製造プロセスの革新と業務効率の向上を実現する「デジタルモノづくり」の推進を図っています。