大阪・関西万博で実現するエコな買い物体験
2025年に開催される大阪・関西万博で、セブン-イレブンの店舗内に新たな買い物かごが登場します。この買い物かごは、ボーイスカウトが回収した牡蠣養殖用のプラスチックパイプをアップサイクルして作られたもので、環境への配慮が表れた新しい取り組みです。
アップサイクルの背景
近年、プラスチックごみが環境問題として取り上げられ、特に海洋に流出することで生態系に悪影響を与えることが問題視されています。このような現状を受け、株式会社ピリカは流出したプラスチックを「回収→再資源化→製品化」というサプライチェーンを構築することにより、持続可能なビジネスモデルの確立を目指しています。
その一環として行われたのが、2022年に山口県周防大島で行われたボーイスカウトの「スカウトの日」における海ごみ一斉清掃活動でした。この活動中に、子供たちが回収した牡蠣パイプを原材料として利用し、買い物かごが製造されたのです。
万博会場での取り組み
万博開催に際し、セブン-イレブン・ジャパンは「未来型店舗」として2店舗を出店し、これらの店舗で新しい買い物かごが使用されます。この試みは、単なる販売機能にとどまらず、環境への配慮を強く打ち出すものとなっています。
特に「セブン‐イレブン西ゲート店」と「セブン‐イレブンウォータープラザ店」では、店内に設置される買い物かごが、牡蠣パイプからできたものであることを、周知させる仕組みが整えられています。実際、買い物かごには二次元コードが貼付されており、スキャンすることで「スカウトの日」に関連するさまざまな情報や、この買い物かごがどのように製造されたかを知ることができます。
サステナビリティの観点
ピリカは、単にエコを前面に出すだけの「サステナブルウォッシュ」にはならないよう、製造過程や原材料調達の透明性を重視する姿勢を見せています。環境保護を目的とした活動が、単なるキャッチフレーズにならないよう、実効性のある取り組みを進めているのです。
このアイデアの背後にあるのは、ボーイスカウトの力と科学技術の融合です。彼らの活動は、地域の子供たちにエコ意識を育て、未来の持続可能な社会に向けた一歩を踏み出しています。
今後の期待
大阪・関西万博での実施を通じて、より多くの人々が環境問題に対する関心を高め、買い物時に選択する製品の背景に思いを巡らせるきっかけとなることが期待されています。この新しい買い物かごが、環境への配慮だけでなく、未来への希望を象徴するものとなることを願っています。
この取り組みが広がれば、次世代の環境保護や持続可能な資源利用の重要性を伝える、有意義なメッセージとなるでしょう。セブン-イレブンの買い物かごが、未来に向けた一歩の象徴として、重要な役割を果たすことを期待しています。