量子暗号対応の挑戦
2025-07-30 09:37:18

愛知県Acompanyが金融機関向け耐量子暗号対応の技術を検証

愛知県Acompanyが金融機関向け耐量子暗号対応の技術を検証



愛知県名古屋市に位置する株式会社Acompanyは、金融機関向けの業務システムやオンラインバンキングなどで用いられるデータを保護するために、新たな技術の検証を完了したことを発表しました。これは、耐量子計算機暗号(PQC)に対応したクリプトアジリティを実現する取り組みです。

PQCとは?


耐量子計算機暗号(PQC)とは、量子コンピュータの登場により脆弱性を示す現行の暗号技術に代わる、新しい形の暗号技術です。量子コンピュータは、既存の暗号鍵を解析する能力を持つ可能性があるため、この技術が必要とされています。Acompanyは、これを金融機関のシステムに取り入れる方法を模索しています。

技術検証の内容


Acompanyは、インテル社開発のハードウェア型秘密計算機能「Intel® SGX」を用いた仮想ハードウェアセキュリティモジュール(仮想HSM)上で、PQCアルゴリズムの正常動作を確認しました。この技術により、暗号アルゴリズムの柔軟な切り替えが可能になることが期待されています。

さらに、リモートアテステーション機能を利用することで、クラウド環境におけるセキュリティを担保することも確認されました。このような安全性の確保は、金融機関にとって非常に重要な要素です。

金融庁の提言と必要性


金融庁が2024年に発表した報告書では、量子コンピュータの実用化に備え、金融機関が早急にPQCへ移行する必要があると指摘されています。特に、暗号アルゴリズムをスムーズに切り替えるクリプトアジリティの確保が求められています。これに基づき、Acompanyの取り組みは特に重要な意味を持つといえるでしょう。

今後の展望


Acompanyは、今回の検証結果を基に、さらなる検証や商用化に向けた準備を進めていく計画です。多様なPQCアルゴリズムへの適用や、実運用でのパフォーマンス評価を進めることで、金融機関向けの安全な暗号インフラを構築していくとしています。

会社概要


株式会社Acompanyは、2018年に設立された企業であり、名古屋市に本社を置いています。同社は、秘密計算に関連する製品や技術の提供、機密データ活用に関するコンサルティングサービスを行っています。代表取締役は高橋亮祐氏で、公式ウェブサイトはこちらです。

お問い合わせ


Acompanyに関する詳細や最新情報は、公式サイトのお問い合わせフォームからも確認できます。金融機関向けの新しい技術が生まれる中、その成長に注目です。


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