日豪協力が進む！インド太平洋地域における影響力工作への新たな対策

日豪が手を結ぶ理由

最近、株式会社Japan Nexus Intelligence（JNI）とオーストラリア戦略政策研究所（ASPI）が、インド太平洋地域における国家主導型の影響力工作への対策を目指し、共同研究に関する覚書を締結しました。この提携は、双方が持つ専門知識と技術を集合させ、現代の情報操作に立ち向かうための重要なステップです。

影響力工作の新たな脅威

現在、生成AI技術が進化を遂げ、影響力工作が複雑化しています。具体的には、ディープフェイクや偽メディア、ボットを利用した意図的な情報操作が広がっており、これが民主主義や社会的な安定に対して深刻な影響を及ぼしています。特にインド太平洋地域では、地政学的な競争が激化しており、これらのリスクも比例して高まっています。

JNIの役割

JNIは、OSINT（オープンソースインテリジェンス）分析技術に特化していることで知られています。今回の提携では、その専門知識を風力とし、ナラティブ分析や戦略的なコミュニケーションの手法を駆使して、影響力工作の分析能力を高めていきます。

ASPIの貢献

一方、ASPIは「サイバー・テクノロジー・安全保障プログラム」を通じて、この問題に取り組みます。このプログラムでは、情報操作や外国の影響力工作に関する独立した調査を行っており、その信頼性は国際的にも高く評価されています。これによって、両機関はお互いの能力を引き上げつつ、さらなる専門知識の蓄積を目指します。

具体的な取り組み

両機関の覚書には、以下のような具体的な協力内容が含まれています。

- 次世代技術の活用: インド太平洋地域における国の能力とレジリエンスを強化するための新しい技術の共同研究
- 分析活動: 生成AIを用いる国家主導型の影響力工作についての分析
- 知識の共有: 影響力工作に対する規制や対策についての情報共有
- アウトリーチ: 各国政府への支援を通じた共同イニシアティブの推進

日豪関係の重要性

この取り組みを通じて、両機関はインド太平洋地域の安定を確保するための日豪関係の強化に貢献します。国家主導の影響力工作に立ち向かうことで、民主主義の基盤を守る取り組みが求められています。

代表者のコメント

日本側の代表取締役、髙森雅和氏は、「オンライン上の偽情報や影響力工作に対抗するためには、国際的な連携が不可欠です。今回のASPIとの連携を通じて、特にインド太平洋地域において、進化する影響力工作への対応を強化していきたい」と述べています。

ASPIのエグゼクティブディレクター、ジャスティン・バッシー氏は、「国家主導型の情報操作は、国家安全保障上の脅威です。JNIとの提携は、こうした脅威に立ち向かうための新たな道を切り拓くものです」と語りました。