愛知の不動産経営者が挑むジャックルマロワ賞への道

愛知県名古屋市中区を拠点に展開する住まいのグループ株式会社の代表、後藤和成氏が所有する競走馬「ゴートゥファースト」が、2025年8月17日にフランス・ドーヴィルで行われる国際GⅠレース「ジャックルマロワ賞」への出走を決定しました。このニュースは、後藤氏の経営哲学を競馬へとつなげる新たな試みとして注目されています。

地域密着型企業の成長戦略

2014年に設立された住まいのグループは、名古屋市を基盤とし、分譲地開発や戸建住宅の建設、リフォーム、収益不動産の企画などを幅広く手掛けてきました。このような事業展開に加え、現在は持株会社「株式会社K2」を通じてM&A支援や経営コンサルティングにも進出し、地域経済の発展を実践しています。

後藤氏自身、経営者として「経営は物件を扱うだけでなく、資産の成長可能性を見抜き、それを育てること」と語り、その視点を持って不動産事業を運営しています。

競馬と経営のシナジー

後藤氏は2020年にJRA馬主資格を取得し、競走馬「ゴートゥファースト」を所有。2023年にはファイナルステークスでオープン入りし、2025年には重賞レースに挑む予定です。管理する新谷功一調教師は、「芝質の違いをどう適応させるかが重要」と述べ、フランスでのレースが馬の成長を見極める良い機会になると期待を寄せています。

「経済的なリターンよりも、経験への投資が重要」と後藤氏は強調し、馬主としての判断を経営に生かしていく姿勢が見受けられます。経営戦略と馬に対する投資を並行して進行させることで、後藤氏は“話題性”や“市場価値”を生み出すことに注力しています。

世界最高峰のレースへ挑戦

「ジャックルマロワ賞」は、日本馬の挑戦が1998年のタイキシャトル以来となる重要なレースです。後藤氏は「世界での経験が地域経営に深い影響を与える」と語り、自身の挑戦が地域の成長にも大きく寄与すると信じています。

また、不確実性の時代において、後藤氏は経営資源の多様化と国際感覚の重要性を再認識しています。「世界での学びを地域に活かすことが、企業の成長を的確に進める」と述べ、馬主事業を経営哲学のトレーニングとして捉える姿勢が印象的です。

未来を見据えた長期的な挑戦

今回のフランス遠征は、単なる短期的な結果を目指すのではなく、長期的な成長戦略の一環としていることを後藤氏は強調します。「挑戦し続けることこそが経営者の本分」と力を込めて語り、自身の意志を示しています。

最後に後藤氏は、「優れた厩舎スタッフや関係者の皆様、ファンの皆様とともにこの挑戦が希望や誇りに変わる瞬間を分かち合いたい」と述べ、挑戦を支えるすべての人々への感謝の意を表しています。