エンジニアの新しい働き方を探る
株式会社インディバースの調査によると、エンジニアの働き方には大きな変化が見受けられる。コロナ禍によってフルリモート勤務が普及し、エンジニアたちのキャリア設計が柔軟に進化した。しかし、2025年に改正される「育児・介護休業法」などにより、働き方の選択肢には新たな課題が浮上している。
調査背景と目的
インディバースが「エンジニアにおける働き方への不安」に関する調査を実施した背景には、リモート勤務から出社義務への移行があった。エンジニアたちがどのような不安や希望を抱えているのか、具体的なデータをもとに探ることが目的だ。
調査結果の概要
調査は2025年6月に実施され、1,003名のエンジニアを対象とした。現在の勤務形態は、最も多くのエンジニアがハイブリッド型勤務(55.2%)で、フルリモート勤務が30.7%、フル出社勤務が14.1%となっている。エンジニアにとってフル出社は一般的な選択肢ではなくなってきている。
働き方への満足度
調査では、フルリモート勤務のエンジニアの93.4%が満足と回答しており、そのうちの半数が「とても満足」とのことだ。ハイブリッド勤務でも満足度は高いが、フル出社勤務のエンジニアの約34.7%は不満を表明している。この結果から、リモート勤務がエンジニアの満足度に与える影響が明確に示された。
出社義務化の影響
さらに多くのエンジニアが出社義務化を経験しており、67%が「出社が義務付けられた」と回答している。このような流れに対し、42.7%が「出社したくはないが、仕方ない」と答えているのが印象的だ。出社後の感覚としては、『特に気にならない』が26.5%、『仕事を続けられないと思った』が16.5%という結果に。
抵抗感の理由
出社に抵抗を感じる理由としては、46.7%が「通勤が負担」とのことで、リモート勤務の方が生産性が高いと感じるエンジニアも45%いる。出社の結果、ワークライフバランスが悪化することへの懸念も強い。
エンジニアの求める柔軟性
出社日を柔軟に選ぶことが可能なハイブリッド勤務を希望する声が49.3%と多く、出社を受け入れる条件として重視されている。短期的な出社や勤務時間に自由があることへの期待も高まっている。これにより、働き方の柔軟さがエンジニアの生産性や満足度に直結していることが示唆される。
出社回帰に対する評価
出社回帰については、「職種や業務内容によっては仕方ない」35.5%、一方で「柔軟性がなく働きづらい」という意見も32.6%を占めている。出社義務に疑問を感じているエンジニアも少なくない。
今後の動向
今後、フル出社勤務が一般化した場合、エンジニアの選択肢としては「雇用形態を見直す」33.1%、海外企業でのリモート勤務や他の職種・業種への転職も選ばれる可能性がある。働く環境の自由度が求められる時代に突入しつつあり、企業側は柔軟な働き方を提供することが求められている。
まとめ
今回の調査から、エンジニアの満足度は勤務形態に大きく影響されることが明らかになった。出社義務の強化に伴う不満が広がる中、企業は最適な柔軟な勤務形態を探る必要がある。フリーランスのエンジニアたちが求める自由度と多様性が、今後の人材確保に影響を与えることでしょう。今後のエンジニアの働き方に注目が集まる中、企業は新たな選択肢を模索する必要があります。