現代人が抱える目の悩みとケア
近年、デジタル化が進む現代社会において、私たちの目にはさまざまな負担がかかっています。具体的には、パソコンやスマートフォンの長時間使用が日常化し、目への影響が深刻になってきています。理学療法士の山内 義弘氏が実施した調査によると、多くの人々が視力や老眼の悩みを抱えながらも、十分なケアを行っていないことが明らかになりました。
調査の概要と結果
この調査は2025年7月に全国の30歳以上70歳未満の男女500名を対象に実施されました。結果、全体の約65%がメガネやコンタクトレンズを使用しており、特に60代以上ではメガネの着用率が約61.6%に達しています。一方、コンタクトレンズを使用しているのは30代が最も多く、7.2%でした。
目の悩みの中で最も多かったのは「視力低下」で、特に50代ではその割合が半数を超えました。このほか、「老眼」が60代では約70%、30〜50代では「眼精疲労」や「ドライアイ」が目立つ傾向が見られました。
目のケア意識の低下
注目すべきは、目のケアについての意識の低さです。調査によると、全体の約43.4%が「目薬」を使用していると回答したのに対し、4割以上が「特に何もしていない」と答えました。特に30代では、この割合が52.8%に達しました。
また、将来的な目の不安については、52%が「視力低下」を挙げ、次いで「緑内障や白内障などの病気」や「老眼」に対する不安が多く見られました。これは、一生の視力を守るためには、積極的な目のケアが求められていることを示しています。
紫外線対策が不十分
さらに、目の紫外線対策についても問題が指摘されています。調査では、紫外線が強い夏でもサングラスを着用している人は約23.8%にとどまり、春や秋冬に至っては1割未満の着用率です。この結果から、紫外線から目を守る意識が広がっていないことが明らかになりました。
眼球血流を守るセルフケア
目の健康を維持するためには、血流を良くすることが重要です。日常的にできる「眼球血流ながし」というセルフケアを取り入れることで、老眼や視力低下、緑内障、白内障など目の病気を防ぐことが期待できます。例えば、ホットアイケアや眼球ストレッチといった簡単な方法を利用することで、血流の改善が図れます。
山内 義弘氏の提案
山内氏は、目の健康維持のための具体的な方法を紹介しています。まずは、目周りの血流を促進させる「ホットアイケア」を実践し、その後、眼球ストレッチなどを取り入れて、日常生活に支障をきたさないようなケアが求められます。また、紫外線対策として、適切なサングラスの選び方についても言及されています。真っ黒なサングラスは逆効果であるため、透けて見えるくらいの薄い色のものが推奨されています。
結論
我々は現代社会で生活する上で、目のケアについて真摯に取り組む必要があります。特に視力低下や老眼の問題を抱える人々にとって、定期的な目のリフレッシュや適切な紫外線対策が不可欠です。簡単なセルフケアを通じて、自らの目の健康を維持していきましょう。