2025年11月19日の「いい育児の日」に向けて、株式会社プロフェッショナルバンクのHR研究所が実施した「育児×男女の働き方」に関する調査が注目を集めています。この調査は、育児を行う共働きの20代から40代の男女を対象に行われ、2024年に比べて男性の育休取得率が約8割に達したことが大きな好結果として報告されています。
「いい育児の日」は、子どもの成長と育児に対する社会全体の意識を高めるために設けられた日であり、この日は毎年育児に関するさまざまな情報が発信されます。HR研究所の調査では、特に男性の育休取得の傾向に注目し、育休を取得した経験があると答えた男性の割合は76.5%に上りました。これは前年の61.1%から大幅な増加を示しており、育休が普及しつつあることがうかがえます。
女性の育休取得率も依然として9割以上と高水準を維持しており、長期取得が一般化しています。育児後の働き方に関して、男性は「業務量を減らす」を選ぶ傾向が強い一方、女性は「時短勤務」を選ぶことが多く、性別による働き方の違いも明らかになりました。また、男女ともに約8割が「育児しやすい環境だと思う」と答え、職場における育児支援の改善が進んでいることも伺えます。
調査では、育児とキャリアアップの両立についての意識も取り上げられ、男性の77.3%が「可能」と回答したのに対し、女性は約53.4%が「可能」と答えました。これは前年からの上昇を示しており、女性の意識にも変化が見られるようです。しかし、両立の難しさとして多くの人が挙げたのは、「突発的な対応」や「時間のやりくり」であり、これらが依然として大きな課題であることも示されました。
さらに、パートナーのキャリアアップに対する意識も調査され、男性と女性共に「応援したいが不安がある」と6割以上が回答しました。家庭内での協働型育児が進む中、互いを支える気持ちはあるものの、実際には時間的な制約や周囲の理解不足が壁となっているようです。
調査結果を通じて、男性の育休取得率が高まったことや、職場環境の改善が進んでいることは喜ばしいニュースですが、実際の育児と仕事の両立にはまだ多くの時間的・精神的な負担が残っていることが明らかになりました。今後、男女共に安心して育児とキャリアの両立を図れるような環境整備がますます重要になってくるでしょう。
改めて、パートナーとともにお互いを支え合える関係を築きながら、育児と仕事を両立させることがこれからの社会には求められています。