自己診断疲れも?ファッション調査が明かす新たな購買傾向
最近、株式会社システムリサーチが運営する「創作品モールあるる」が実施した調査が注目を集めています。 SNSで盛り上がりを見せる「パーソナルカラー」や「骨格診断」といった自己分析がファッションの購買行動に与える影響について調査した結果、多くの女性が実際には「似合う」よりも「好き」に重きを置いていることが分かりました。
調査結果が示す消費者の傾向
調査は全国の20代から60代の女性200名を対象に行われ、結果として約7割の人がファッションアイテム購入時に「似合うかどうか」を最重視しているとのこと。しかし、流行やブランドを重視する人はごくわずかで、自分らしさを求める傾向が強いという結果となりました。これにより、診断ブームが浸透しているものの、実際には自分好みを優先する消費者が多いことが浮き彫りになったのです。
不思議なことに、診断に対して興味がある人はたくさんいるものの、実際に診断を受けたことがあるのはわずか10.5%に過ぎません。さらに43.5%の人が「興味があるが、まだ受けたことがない」と回答し、SNSでの関心の高さと実体験との間に大きなギャップがあることがも明らかになりました。
直感を重視する消費者たち
さらに興味深い結果が、「診断結果を知っても選ぶ色や形が変わらない層」が約4割に達することです。46.67%の人が「変わった」と答える一方で、37.78%は「特に変化はない」とのこと。これにより、診断を意識しつつも自分の感覚や好みの方が優先される現代のファッション消費が映し出されています。
また、診断結果と好みが異なる場合、57.8%は「気分や直感を優先する」と回答。診断も重要視しながらも、最終的には「好き」を貫くスタイルが広まっていることが分かりました。
“自己分析疲れ”の背景
SNSでは自己分析系の投稿が増える一方で、情報が多すぎて迷う消費者も増えていることから、自己分析疲れの兆しが見られます。「どれが自分に合うのか分からない」と感じる人が多いのは、その影響と言えるでしょう。
このような状況を受けて、株式会社システムリサーチは、今後も「似合う」を基準にしたファッション消費が広がる一方で、「自分の好き」を大切にする動きが強まることを示唆しています。
まとめ
調査結果からは、パーソナルカラーや骨格診断といった自己分析が、現代のファッション購買行動に一定の影響を与えていることが伺えますが、最終的には自身の好みや直感を優先する傾向が強まっています。SNSでのトレンドとリアルな購買行動にはギャップが生じており、その影響を受けた“自己分析疲れ”の声も少なくありません。今後のファッション業界は、これらの動向をどう受け止め、消費者の心に寄り添う提案をしていくのかが重要な鍵となるでしょう。