解体テックのクラッソーネ、福島県本宮市と連携協定を締結し空き家問題に取り組む

解体テックのクラッソーネと本宮市の連携

株式会社クラッソーネが福島県本宮市とともに、「空き家除却促進に係る連携協定」を結びました。この協定は、全国的な空き家問題への対策を目的としており、地域の安全で安心なまちづくりを推進します。クラッソーネは、大手解体工事DXプラットフォームを運営し、全国の専門工事会社と施主をマッチングするサービスを提供しています。これまでに、公民連携による空き家対策が国土交通省の事業に採択されており、全国114の自治体と取り組みを進めています。

協定締結の背景

空き家は現在、社会的な課題となっており、総務省の発表によると、全国の空き家数は900万件に達し、空き家率は13.8%と過去最高水準に達しています。福島県でも、空き家数は131,000戸、空き家率は15.2%に達しており、深刻な問題となっています。本宮市も、令和4年度に行った実態調査の結果、518件の空き家を把握していますが、対策が進んでいるとは言えません。

本宮市は、空き家の発生を予防し、適切に管理する取り組みを行っていますが、所有者が行動を起こさない限り、実効性に欠ける現状があります。こうした中で、クラッソーネとの連携を通じて、新たな解決策を提示し、空き家問題の解消を目指しています。

協定に基づく取り組み内容

今回の連携により、さまざまな取り組みが行われる予定です。

1. 解体費用シミュレーターの紹介
具体的には、空き家所有者に対して、解体の概算費用を提示する「解体費用シミュレーター」を利用可能にします。これにより、人数や建物の条件に応じた解体費用を簡単に算出できます。
URL: 解体費用シミュレーター

2. 空き家価値査定シートの活用
空き家の情報をもとに、管理コストや解体費用、土地売却査定価格をまとめたレポートを提供し、所有者が適切な判断を下せるよう支援します。

3. 空き家相談窓口の開設
市民や所有者からの相談に対応し、クラッソーネのサービスを活用して具体的な解決策を提示します。

これらの取り組みによって、空き家の適正管理と管理不全の解消を目指していきます。

代表のコメント

本宮市の建築住宅課長は、これまでの空き家対策では所有者に行動を促すことが難しかったと述べています。しかし、クラッソーネとの提携を通じて、所有者が自らの空き家に対して「じぶんごと」として考える機会を提供できることを期待しています。

一方、クラッソーネの代表取締役CEO、川口哲平は、「街の循環再生文化を育む」というビジョンを持っており、空き家問題の解決には自治体との連携が不可欠だと述べています。